2021年7月19日

『スタンフォードの権力のレッスン』 デボラ・グルーンフェルド・著 御立英史・訳 vol.5800

【リーダー必読の一冊】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478065896

本日ご紹介する一冊は、全米トップクラスのビジネススクール、スタンフォード大学GSB(経営大学院)の超人気講義を本にした一冊。

コーネル大学で心理学学士号(心理学)、ニューヨーク大学で修士号(ジャーナリズム)、イリノイ大学で博士号(心理学)を取得し、権力と組織行動を研究する著者が、リーダーに権力の使い方を指南したもので、これが面白くないわけがありません。

本書を読めば、なぜ民衆が政府に従わなくなるのか、なぜ権力を持った大物がスキャンダルで失脚するのか、なぜ一見取るに足らない人物が権力を握ることがあるのか、その理由がよくわかります。

リーダー必読の実践書ですが、なかでも自分を強く見せるためのパワーアップとパワーダウンの使い分け、「プロット」から外れない戦略は、必読の内容。

フォロワーの立場にある人は、組織における暗黙の力関係を理解することで、評価されやすくなるでしょう。

本書を読めば、現状、何もない人でも、突然権力者になれるということがよくわかります。

それゆえに、後半の制御方法については、よく学んでおくといいと思います。

人生を良くするのも悪くするのも、権力次第。

本書は、その権力を使いこなす方法を、ビジネスエリートに指南した、注目の一冊です。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックしてみましょう。

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多くの動物の集団で、高いステータス──尊敬、称賛、そしてたいてい大きな権力──を得るのは力や強みを自分のために使う個体ではなく、集団の問題を解決するために責任を持って有効に使った個体であることが研究によってわかっている

人間は権力を持つと、最善の本能か最悪の本能か、いずれかに従って行動しやすくなる

敬意は相手に武装解除させ、脅威がないことを告げ、信頼の土台を固めて良好な関係を築く方法

「決めるのは私だ」という態度は、自分には部下に何をすべきかを指示する正当な権限──役割や肩書きに付随する権利──があることを部下に思い出させることである。コントロールする権限の正当化であり、反論は難しく、言う側にとっては都合がよい。しかし、こういう言い方をする人は集団から疎外される可能性もある。特に、地位や公式の権限しか権力の源泉を持っていない人の場合にその危険性が高い

パワーダウンは弱さを示すことではない。リスクを取ってでも自分より他者の利益を優先できるほどの強さがあり、安全が確保されていることを示すものだ

「頼みごと」は仲間をつくる

権力をうまく使うためにはプロットから外れないことが必要だ。自分は、他者と共有するストーリーの中で、自分の役割を果たすために存在している、ということを受け入れる必要がある

「自分には1万人がついている」と考える

集団のために個人的リスクを取ろうとする意志は、最も信頼できるステータスの源泉だ

パフォーマンス不安の核心は自意識過剰だ。したがって、パフォーマンス不安に打ち克つ唯一の方法は、何かをしているときに「自分」を消し去ることだ。ステージや部屋や瞬間を自分のものとするための鍵は、いま行っていることだけに集中して我を忘れることだ

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約380ページと、厚めの本ではありますが、ポイントがシンプルなのと、事例が豪華なので、飽きることなく一気に読めると思います。

著名人や権力者が、どうやってそこまで上り詰めたのか、どうして失脚してしまったのか、興味の尽きない内容です。

リーダー必読の実践書として、広く読まれて欲しい一冊です。

ぜひ読んでみてください。

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『スタンフォードの権力のレッスン』
デボラ・グルーンフェルド・著
御立英史・訳 ダイヤモンド社

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◆目次◆

PART1 権力とは何か? その正体を正確に知る
PART2 権力を戦略的に使う ハードパワーとソフトパワー
PART3 権力を感じさせる パワフルに行動する方法
PART4 権力の手綱をさばく 権力への対抗策

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