2020年12月1日

『人を動かすデザイン22の法則』 ウジトモコ・著 vol.5649


http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4046046813

本日ご紹介する一冊は、インテリア雑貨大手ブランドFrancfrancのデザインガイドライン策定に携わり、最近は地方創生でも活躍する、戦略デザインコンサルタント/アートディレクターのウジトモコさんによる一冊。

ビジネスパーソンの教養として、デザインの原則を22にまとめ、紹介しています。

冒頭、7つの質問に当てはまる人は、読んでおいた方がいいかもしれません。

1.私はデザインが上手い
2.目立たせたいものは大きくする
3.情報はできるだけ入れるのが良い
4.文字には必ず影をつける
5.飾り罫や囲みは多い方が良い
6.感覚派の人には、論理で説得する
7.辛いことは一生忘れない

最近は、YouTube、インスタグラム、ブログなど、とかく素人でも写真をアップしたり、ちょっとしたデザインをすることが増えていますが、デザイン次第でアクセスや購買が大きく異なるのはよく知られた事実。

この機会にきちんとデザインを勉強したいという人向けに、デザインの基礎がコンパクトにまとめられた、手軽な一冊です。

プロ直伝の写真の撮り方のコツも載っているので、ビジネスやプライベートで写真をよく撮る方も、学んでおいて損はないと思います。

さっそく、本文の中から気になった部分を赤ペンチェックして行きましょう。

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余白を作ることによって、
(1)物理的あるいは心理的な「境界(スペース)をつくる」
(2)対象を「浮き上がらせる」
(3)対象までの距離が遠く取られるため「大切なもの違いない」などと感じる ※原文ママ

映えないデザイン(=スミっぽさ)の原因の一つが「文字の縁取り」です。写真をスペースに目一杯に入れると文字を入れる場所がなくなり、やむなく縁取りしてしまうようですが、余白を確保できれば、文字の縁取りをしなくても文字の視認性は確保できますし、視線も誘導できます

フランクリンゴシックもトレイジャンも共通していることは、機械に頼らず人間が手描きでデザインしているため、ヒューマニティの訴求、つまり、情緒的なコンテンツに向いています

独特の色彩はブランドのアイデンティティにもなり、ロゴなどの識別記号(の代わり)となることが可能です

◆「色彩」で売り上げを伸ばす3つの方法
(1)ブランドカラーを定義する
(2)相手あるいは競合の色を意識してその補色を使う
(3)自社内で、カラーパレットを制定し、商品やサービスも拡張する

「三分割構図」はまず、画角の中に縦線2本、横線2本のグリッドを引きます。すると、縦線と横線が交差する4か所の交点ができます。三分割構図は、この4つの交点のいずれか一つに主題を置くことです

主題を、より引き立てるために、
・焦点以外を、目立たなくさせる(余白を作る)工夫が必要です。具体的に言うと、
(1)焦点箇所とそれ以外のコントラスト(明暗差)を強くする
(2)焦点箇所以外をぼかす、ヌケにする

ルールなく存在していたものを「整えて連携させる」ことで、
・力関係を可視化する
・グループ化できる
・無駄が削ぎ落とされる
・大きなカテゴリで勝負することが可能になります

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内容的に赤ペンチェックでは紹介し切れないので、細かいところはぜひ、本文を見てチェックを。

素人が知りたかったことが、丁寧に書かれているので、じつにわかりやすい。

広告・マーケティングに携わる方はもちろん、それ以外のビジネスパーソンもぜひチェックしておきたい一冊です。

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『人を動かすデザイン22の法則』
ウジトモコ・著 KADOKAWA

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4046046813

<Kindleで購入する>
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◆目次◆

第1章 一点の法則
第2章 余白の法則
第3章 書体の法則
第4章 色彩の法則
第5章 コントラストの法則
第6章 映えの法則
第7章 アングルの法則
第8章 錯覚の法則
第9章 模倣の法則
第10章 引き算の法則
第11章 整列の法則
第12章 反復の法則
第13章 重力の法則
第14章 空気の法則
第15章 占領の法則
第16章 制限の法則
第17章 逆張りの法則
第18章 選択の法則
第19章 一瞬の法則
第20章 鏡の法則
第21章 男女の法則
第22章 記憶の法則

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