【科学実験でわかった幸福の条件】
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本日ご紹介する一冊は、科学実験で明らかになった、幸せになれる「脳科学」の知識を、ノースウェスタン大学医学部脳神経科学研究所の准教授を務めた著者が、まとめて紹介した一冊。
ハーバード大学のタル・ベン・シャハーが書いた『HAPPIER 幸福も成功も手にするシークレット・メソッド ハーバード大学人気No.1講義』以来、ちょっとしたブームになった、「ポジティブ心理学」の流れを組むもので、淡々と理論を紹介した上で、著者が考える幸福になるための方法論を添えた、自己啓発書テイストの内容となっています。
本書で著者が紹介する「脳磨き」のポイントは、以下の6つ。
・感謝の気持ちを持つ
・前向きになる
・気の合う仲間や家族と過ごす
・利他の心を持つ
・マインドフルネス(脳トレ坐禅)を行う
・Awe(オウ)体験をする
Awe体験というのは、大自然や大宇宙に接した時、「自分はなんてちっぽけな存在なのだろう」と感じるような経験。
このAwe体験をしている人は、脳が活性化し、世のため、他者のためになることをしようという志が生まれやすくなるのだそうです。
内容の多くは、既に類書で語られているものですが、平易な言葉で書かれており、生き方や行動を変えるヒントになる内容だと思います。
さっそく、本文の中から気になった部分を赤ペンチェックして行きましょう。
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ハッピーエンドの映画を観終わった後、「ポジティブな気持ちでいることが成功に繋がるのだ」とレクチャーされたグループは、レクチャーされなかったグループに比べて30%程ポジティブになりにくくなっている
いつも悲しみに暮れている被験者は、普通の人の2.2倍悲しみを感じていること、また通常の人より忍耐がなく、将来大きな価値が手に入るとわかっていても、目先の利益を得る決断をしてしまいがちなことがわかった
いつも悲しみを抱えている人は、その満たされない状態を物質的なもので早く満たそうとする
非認知能力の度合いが1から3に上がると給与が1.5倍になるのに対して、認知能力が1から3に上がると、給与はわずか1.07倍にとどまる
いつも感謝を感じていると免疫力が高まり鬱になりにくい
感謝心が大きいと「将来の大きな報酬」を選択する傾向がある
「ダメ出し」よりも、「Beingの感謝」(感謝の気持ちをいつも感じている)ができる人の方が、成長意欲は高く、心が折れにくい
卒業写真のときに笑顔だった人は、結婚をしている率が高かった
すぐのフィードバックでは、1.6倍にやる気が高まるのに対して、時間を置いてのポジティブ・フィードバックでは微増
幸せで豊かになる人の共通点が見つかりました。それは温かみのある、心をひとつにできる人間関係をずっと持ちつづけられていること
飛び切り高いパフォーマンス成績を出したチームには、どのような要素があったのでしょうか。それはチームのメンバーがお互いに相手を理解する能力が高いことだったのです
Awe体験をすると自分の自我(エゴ)を少なくし、謙虚な気持ちを起こす
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既に広く知られている理論、実験結果も多く入っていますが、この手の本を初めて読む人には、いろいろと気づきがあると思います。
自分の行動を見直すきっかけになるほか、チーム作りや組織作りなど、マネジメントのヒントにもなる内容だと思います。
ぜひチェックしてみてください。
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『脳磨き』岩崎一郎・著 サンマーク出版
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◆目次◆
プロローグ 最新の脳科学で導き出された「脳磨き」
第1章 科学的に幸せになれる「脳の使い方」・幸せになれない「脳の使い方」
第2章 脳の回路にポジティブな変化をもたらす「感謝」
第3章 「前向きな気持ちが人生を変える」を脳科学的に裏づける
第4章 島皮質を鍛える「良き人間関係」
第5章 人のためという「利他の心」は脳の機能をもっとも高める
第6章 身体と心を整え、脳を成長させるマインドフルネス
第7章 大自然で感じる「Awe(オウ)体験」で脳はどうなるのか?
エピローグ 人は誰でも幸せで豊かな人生を築くことができる
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