2020年9月1日

『村上世彰、高校生に投資を教える。』 村上世彰・著 vol.5588

【一流に学ぶ株式投資】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041088712

本日ご紹介する一冊は、物言う株主として一躍有名になった村上ファンドの村上世彰氏が、高校生に特別講義した内容を書籍化したもの。

氏は現在、N高等学校(N高)投資部の特別顧問として、高校生に投資の講義をしており、授業では何と村上財団が40名の高校生に一人あたり20万円を支給し、実際に投資を体験させました。

本書には、その投資の結果と、講義の中で氏が教えた株式投資の極意、基礎知識、思想が書かれています。

実践で必要な知識と注意点が過不足なくまとめられており、これぞ「生きた教科書」。

こんな贅沢な授業を受けられる高校生が羨ましいと思いました。

本文では、氏が投資判断で一番重視するポイントや、会社四季報の読み方、期待値を求める手順、PBR、ROE、PERの説明、売買の基準について書かれています。

オビにもありますが、「下がったときではなく、シナリオが間違っていたときに売りなさい」というのは、投資家に限らず、起業家にも求められる視点だと思います。

氏が考える良い会社の判断基準も細かく書かれており、じつに贅沢な内容。

こんな本を若い頃から読んでいたら、きっと優秀な投資家・起業家がたくさん生まれてくると思います。

さっそく、本文の中から気になったポイントを赤ペンチェックして行きましょう。

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収入や資産の多い、少ないではありません。手元にあるお金をいかに自分や周りの幸せのために使えるか。それが豊かさだと思います。

優れた投資家になるためには「怖さ」を知ることが大切

◆投資で大切な3つのポイント
(1)「投資の本質」をしっかり理解した上で、
(2)「期待値」を考えて投資判断をして、
(3)「リスク管理」を考えて投資する

◆お金の必要性の4段階
1.自立した生活を送るための最低限度のお金
2.不測の事態に備えるお金
3.趣味や何らかの夢の実現のためのお金
4.他人や社会のために使うお金

お金が集まる循環とは、「稼いで、貯めて、回して増やして、また回して増やす」

お金に振り回されず、お金と良い関係を築くために、自分なりの「幸せの基準」をしっかりと持つということが大切

株価というのは、短期的にはいろいろ想定外のことも起きますので、そうした動きがあっても耐えられるような投資金額にする必要があります

保有する資産の内容が良いのに、それが有効に活かされていない=利益を生み出していないと、株式市場では低い評価となって株価が低迷して、時価総額が小さくなります。そういう会社が資本効率を意識し始めて資産を有効活用し始めると、株価が大きく上昇する可能性があります

「価格」が「価値」を大きく下回った時に買う

PBR1倍未満の銘柄に目をつける

余剰資金や遊休資産がたくさんある場合には、それらをどうするつもりなのかということも聞くべきです

バリュー面で十分魅力的で、悪材料も織り込まれたら「買う」

「落ちてくるナイフはつかむな」

◆売りタイミング
(1)十分に目標を達したと判断した時
(2)シナリオが間違っていたと判断した時

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「残念ながら、今からN高には入れない」という大人は、ぜひ本書を買って、実際に株を買ってみましょう。

きっと明日から、学びの質が変わるはずです。

もう既に投資を行っている、という方にも、転ばぬ先の杖として、おすすめしたい一冊です。

ぜひ、読んでみてください。

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『村上世彰、高校生に投資を教える。』
村上世彰・著

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041088712/

<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B08C9CKVRV/

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◆目次◆

1講 株式投資の3大メリット
2講 お金との付き合い方
3講 実際に投資してみる
4講 投資成功の決め手「期待値」
5講 「価値」と「価格」の見極め方
6講 「将来性」を見極める
7講 「リスク管理」を考える
8講 これからの投資家に求められること
9講 AI時代を生き抜くための投資と仕事のやり方

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