2020年9月15日

『その仕事、全部やめてみよう』小野和俊・著 vol.5598

【ワクワクします。】
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本日ご紹介する一冊は、小学4年生でプログラミングを始め、2000年にベンチャー企業「アプレッソ」の代表取締役に就任、エンジェル投資家から得た7億円でSOFTICの年間最優秀ソフトウエア賞を受賞した天才プログラマーにしてクレディセゾンの常務執行役員CTO、小野和俊さんによる仕事哲学。

「一番やめるべきは、没頭できない仕事」という「おわりに」の言葉通り、どうすれば仕事に没頭する前向きな生き方ができるか、働き方改善のヒントが示されています。

・「谷」を埋めるな、「山」を作れ
・「2ピザチーム」で仕事をする
・「あるもの」をもっと活用する
・マニュアルがないことにこそ取り組む
・「ToDo」ではなく「ToStop」リストを作る

……などという仕事の心構えが示された本ですが、とりわけユニークなのは、プログラマーならではの思考法が示されていること。

・「繰り返し処理」を攻略せよ
・人は「見られる」とノウハウを提供する

なかでもウケたのは、相手のコードの改善点を指摘する時、傷つけないようにするために「ひよコード」という言い方をするという話。

確かに、「この箇所が少しピヨピヨしてるね」でキレる人はいないと思います(笑)。

チームそして自分が前向きに仕事をするための、貴重なヒントが詰まった一冊。

さっそく、本文の中から気になったポイントを赤ペンチェックして行きましょう。

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◆「山」を作る3つのコツ
(1)まだ誰もやっていない
(2)他業種や他国の成功例のエッセンスをとり入れる
(3)ギャップに目をつける

私たちは、「山」、つまりDataSpiderにしかできないこと、DataSpiderが強みとすることに磨きをかけることにした。具体的には、「ソースコードを書かずにデータ連携処理ができる」「必要な教育コストが少なくて済む」「日本で主流の製品との連携が充実している」という3点を「山」とし、3つの価値を高めることに集中した(マイクロソフトが競合製品「BizTalk」をリリースした時)

体験さえしてしまえば、多くを語らずともそれがどんな感動をもたらし、どんな可能性を持つのかを瞬時に理解できる(中略)だから私は、事業部180人全員に、ビットコインを“体験”する場を作ることにした。具体的には、30人ずつに分けて体験会を6回実施した

◆「山」を作るプレゼン、3つのコツ
(1)共感する事実から入る
(2)重要な「つなぎ」は自分の言葉で語る
(3)決め台詞を用意する

「山」を作るなら2ピザチームを

DXには明確な失敗パターンがある。それは、「使う人の驚きと喜びを考えないで作ったものはほぼ失敗する」というシンプルなものだ

バイモーダルは、2つのモードをうまく活かし合いながら、切磋琢磨していく。モード1は、失敗が許されない領域に適した安定性重視。モード2は、時代の変化にいち早く対応するスピード重視

肉屋の中で、野菜のエキスパートになる

「遊び」を極めることで賢者への道が開けることが往々にしてある

「繰り返し処理」を攻略せよ

未熟で修正の必要があるソースコードに直面したとき、「なにこのクソコード」とは決して言わず、その代わりに「少しここがひよコードだね」「この箇所が少しピヨピヨしてるね」とコメントする

ファインプレーを「称え合う」文化は強い

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ベンチャー、大企業両方で仕事をした著者ならではのバランス感覚が光る一冊。

仕事のやり方からキャリア構築、チーム作りまで、ドラスティックに変えるためのヒントが示されています。

ぜひ、読んでみてください。

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『その仕事、全部やめてみよう』小野和俊・著 ダイヤモンド社

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◆目次◆

はじめに ITベンチャーと老舗金融企業で学んだこと
第1章 「谷」を埋めるな、「山」を作れ!
第2章 「ハンマーと釘」の世界の落とし穴
第3章 「ラストマン戦略」で頭角をあらわせ
第4章 「To Stopリスト」をいますぐ作る
第5章 職場は「猛獣園」である
おわりに 山田先生の教え

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