2020年3月18日

『話すチカラ』安住紳一郎、齋藤孝・著 vol.5477

【う”ぁ~~、すごいノウハウだ】
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昨日、永松茂久さんの『人は話し方が9割』を紹介したばかりですが、2日連続で話し方本を紹介します。

※参考:『人は話し方が9割』
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本日ご紹介する一冊は、TBSアナウンサーの安住紳一郎さんと、明治大学文学部教授の齋藤孝さんによる、話し方上達の秘訣。

昨日の本は、人心掌握が中心の内容でしたが、本書はどちらかというと、人前で話す人のためのパブリックスピーキングの本。

講師やプロインタビュアー、アナウンサー、YouTuberなどが読めば、きっと役に立つ内容だと思います。(特にYouTuberやTVコメンテーター)

15秒をすぎて同じ話を続けてはいけない、言葉に頼りすぎない、最後の3秒でまとめる、ビジュアルでたとえる、具体例で話を聞く、焦点を絞るなど、なるほどビジュアルで伝えるメディアなら、これは有効だなと思われるテクニックがたくさん書かれています。

今、YouTubeの世界にはプチバブルが起こっていますが、同じ映像である以上、YouTuberがテレビアナウンサーに学ぶべきポイントはたくさんあります。

さっそく、気になった部分を赤ペンチェックして行きましょう。

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人の集中力は15秒も持たない。このルールから、15秒をすぎて同じ話を続けてはいけないことがわかります(安住)

たとえば、お風呂に浸かって感想をコメントするとしましょう。「いやー、適温のいい湯加減だ。気持ちいいお湯ですね。本当に1日の疲れがとれますね」日本語で伝えようとするとこんな感じですが、私たちは同じニュアンスを、日本語を使わず1秒で伝える術を持っているはずです。そう、「う”ぁ~~」という、唸り声ですね。ほとんど意味をなさない言葉ですが、感情はよく伝わります。コトバに頼りすぎず、こういうあまり意味のない言葉や表情でニュアンスを伝えるのも1つの方法なのです(安住)

テレビ業界には、「日本には声の低い司会者は存在しない」という名言があります(安住)

ゆっくり区切って読むと「この単語を強調して伝えたい」という意図が伝わります(齋藤)

たとえるときは、できるだけ具体的にすべきです。「ビールを飲んだときのような爽快感」よりも「スーパードライを飲んだときの、あの気持ち」のほうがイメージが明確になります。ビジュアルでたとえるのも1つの方法です。「本が部屋中にたくさんある」よりも「ジャパネットたかたで電子辞書を売っているときみたいですね」のほうが、聞き手の視覚的なイメージがわきやすくなります(安住)

さらにもう少しイメージしてもらいたいなら、思い切ってモノマネをする手もあります。(中略)たとえば「電車の車掌さんみたいですね」と言ったあと、間を置かずに車掌さんの口調を真似て「次は……四ツ谷、四ツ谷です」と言ってみる。このチャレンジ精神こそが大切です。特に明大生は(笑)(安住)

話をするときに、視点の切り替えを意識すると、人の心に響く表現ができるようになります。たとえば、「飛行機で羽田から鹿児島に飛んだ」ではなく「羽田空港の13番搭乗口から飛行機で~」と言えば、イメージがより具体的になります(安住)

「好きなことは何ですか?」と質問されたとしたら「ロックコンサートに行くことです」のように答えるのもいいですが、さらに焦点を絞って「布袋寅泰さんのギターの指先、特に人差し指の爪先に痺れます」みたいに言うと、こぼれるほどの熱さが出ます(安住)

大学を卒業してTBSに入社した直後、当時住んでいた自室にテレビを8台置いたことがあります。初めてもらった夏のボーナスで、渋谷の家電量販店に行き、14型のブラウン管テレビを8台買ったのです。(中略)買ってきたテレビを部屋に並べ、毎日同時に8つのテレビをつけていました(安住)

私が就職した放送局は、営業収入では業界4位です。かつて1位だった時期もありましたが、私が入社したときには過去、の栄光となっていました。業界4位ということは、そのままの流れで仕事をしていたら、結局は4位の仕事しかできません。そこで「4位の会社で、1位のアナウンサーになるには?」という課題を自分に課したのです(安住)

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明治大学の教授とかつての教え子が明治大学の学生にした講演がベースになっており、かつ明治大学出身のビートたけしがオビ推薦を書くなど、明治大学バンザイな本ですが(笑)、その分ぶっちゃけた話が書かれていて面白い。

本書の中心テーマではないですが、安住紳一郎アナがどうやってキャリアを作ってきたのかが書かれていて、若いビジネスパーソンにぜひ読んで欲しい本だと思いました。

対談本は基本嫌いなのですが、本書は読み応えがあり、ポリシーを曲げてでもおすすめしたい内容です。

ぜひ、読んでみてください。

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『話すチカラ』安住紳一郎、齋藤孝・著 ダイヤモンド社

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◆目次◆

はじめに 安住紳一郎 TBSアナウンサー
第1章 わかりやすく話す
第2章 人間関係がうまくいく話し方
第3章 話すためのインプット
第4章 日本語の面白さにハマる
第5章 上機嫌で話すマインドセット
おわりに 齋藤孝 明治大学文学部教授

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