2019年7月5日

『SDGs入門』村上芽、渡辺珠子・著 Vol.5309

【話題のSDGsがわかる!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453211408X

本日ご紹介する一冊は、今話題のSDGsに関する入門書です。

著者は、日本総合研究所創発戦略センター所属のお二人。

ESG(環境、社会、ガバナンス)投資の支援や気候変動リスクと金融を専門にする村上芽(むらかみ・めぐむ)さんと、国内外の社会的企業の動向、インパクト投資」、スタートアップを専門とする渡辺珠子(わたなべ・たまこ)さんです。

「ビジネスブックマラソン」として、最低限伝えておかなければならないのは、SDGsが「Sustainable Development Goals」の略であるということと、読み方が「エスディージーズ」であると
いうこと(決して「エスディージー“エス”」とは読まないように、著者も注意しています)。

SDGsは、持続可能な世界のための17の目標のことで、それは赤ペンチェックにある17項目。この下に詳細が書かれており、計169のターゲットがまとめられています。

企業にとって重要なのは、今、消費者はこのSDGsをもとに企業活動を評価しつつあるということ。そして、あと数年すればSDGs教育を受けた若者が社会人となり、SDGsをもとに就職先、勤務先を評価するようになる、ということです。

SDGsを無視したり、SDGsを装って不誠実なことをやると、炎上リスク、倒産リスクも発生するでしょう。

いまや、すべての企業経営者・幹部が学ぶべきSDGsを、じつにコンパクトに、過不足なくまとめたのが本書『SDGs入門』です。

ルールだけを書いたお堅い本かと思いきや、意外や意外、楽しく読むことができました。

さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。

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◆SDGsの17の目標
1.あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる
2.飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する
3.あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
4.すべての人々への、包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
5.ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う
6.すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
7.すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
8.包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
9.強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
10.各国内及び各国間の不平等を是正する
11.包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
12.持続可能な生産消費形態を確保する
13.気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
14.持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
15.陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の促進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
16.持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
17.持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

企業にとってのポイントは、今まで通り、利益重視で好きなようにふるまうと、それがかえって経営リスクとして自らにはね返ってくるかもしれない、ということ

SDGs達成に貢献できる製品・サービスや、新たに生み出すビジネスアイデアほど、マイナスイメージがつかないようにすることが大事になってきます。いいことをしていると宣伝しているのに、実は隠れて批判されるような事情を抱えていることを、「○○ウォッシュ」と呼びます

若い世代が見ているのは、きれいに作成された報告書に貼られたロゴの有無や数ではなく、「自分たちの未来への共感があるかどうか」

駅弁の製造工程での食品ロスを減らしたり、おいしくて適量の食事を提供することで食べ残しを減らしたりすることも、SDGs達成への貢献になる

◆日本で注目される9つのテーマ
女性の活躍 教育と職業訓練 健康と長寿の達成 安全で住みやすいまちづくり エネルギー利用やCO2の削減 持続可能な消費海洋プラスチックごみの削減 森林や生態系の保護科学技術・イノベーションの創出

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読んでみて思ったのは、昭和世代は本書の内容がわかっていないと確実に時代遅れになる、ということ。

これからは、若い世代が、企業やリーダーの投資行動、企業活動、消費行動を見てSDGsの視点で評価する、ということが当たり前になるでしょう。

売れ行き好調とのことですが、おそらく2030年には、SDGsがあまりにも普及していて、「なぜこんな当たり前の本が売れたの?」と言われる社会になっていることでしょう。

激変する消費者、労働者の価値観を知るために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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『SDGs入門』村上芽、渡辺珠子・著 日本経済新聞出版社

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◆目次◆

第1章 まずはSDGsを理解しよう
第2章 SDGsとビジネスはどう結び付いているのか
第3章 SDGsに取り組むときのヒント
第4章 SDGsにビジネスで貢献する
第5章 SDGsの取り組みテーマを選ぼう

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