2019年1月30日

『もっと言ってはいけない』橘玲・著 vol.5205

【橘玲、問題作第2弾】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106107996

本日ご紹介する一冊は、ベストセラー作家・橘玲さんによる問題作『言ってはいけない』の続編。

※参考:『言ってはいけない』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106106639/

前作は、知性や精神病、犯罪が遺伝するという証拠を突きつけたり、人間が元来「乱婚」である可能性、教育の無意味さなどを指摘し、話題となりましたが(2017年新書大賞受賞)、今回も刺激的な議論が展開されています。

「人種(大陸系統)によって認知能力にちがいがある」
「日本人は世界でもっとも“自己家畜化”された特別な民族」
「日本人の3割は、むかしから『教科書が読めない子どもたち』だった」
「リベラルな社会ほど遺伝率が上がる」
「政治的にリベラルなひとは保守的なひとに比べて知能が高い」
「弥生人の“ジェノサイド”によって縄文人の男は皆殺しにされ、女は犯されて混血が進んだ」

前作で著者は、<不愉快なものにこそ語るべき価値があると考えている。きれいごとをいうひとは、いくらでもいるのだから>と語っていますが、今回も人によっては不愉快な内容が語られています。

前作と比べるとやや文章が読みにくく、論文のつまみ食い感が強いのですが、これからの人類の進化の方向性、どう適応すれば良いかが明確になった点が○でした。

さっそく、いくつかポイントを見て行きましょう。

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神経症傾向の遺伝率は46%だが、統合失調症は82%、双極性障害(躁うつ病)は83%だ。それ以外でも、自閉症の遺伝率は男児で82%、女児で87%、ADHD(注意欠陥・多動性障害)は80%と推計されている

日本人は世界でもっとも“自己家畜化”された特別な民族だ

日本人の3分の1が日本語を読めず、小学生程度の数的思考力しかないとしても、これまでとくに問題にならなかったのは、それでもできる仕事がたくさんあったからだ

パソコンを使った基本的な仕事ができるのは日本の労働者の1割以下、先進国では20人に1人だが、そんな彼ら/彼女たちですら「スキルが足りない」と見なされる世界がもうすぐやってくる

知識社会に適応できない国民が多いほどポピュリズムが台頭し、社会が混乱するのではないか

黒人の上位16%は平均的な白人よりIQが高く、白人の下位16%は平均的な黒人よりIQが低い。人種差別的な主張をする白人は、おそらくここに含まれるのだろう

アルコール依存症の親から生まれた子どもは、酒を飲まない家庭の養子になっても依存症になりやすい

年齢とともに遺伝率は上がる

世の親たちがなぜ「幼児教育」に夢中になるかもわかる。共有環境の影響力が幼児期・児童期に最大で、そこから減少していく一方なら、子育てが報われるのは子どもが小さいときだけだ

成績や学習態度(中退率)でみてもっとも教育効果が高いのは養育費で、次いで労働所得、生活保護の順になった。同じ不労所得なのに生活保護の効果がきわだって低いのは、母親の(ひいては子どもの)自尊心を低下させるからのようだ

新聞・出版など言葉を扱う業界では、「試験の点数だけで採否を決めれば新卒はほぼ全員女性になる」というのは公然の秘密だ

知能は集団内で正規分布するので、賢人(天才)が登場するためには、集団の知能の平均値が高くなければならない

『古事記』や『日本書紀』では、天津神(天下った神)による国津神(土着の神)の征伐が繰り返し描かれている。それがとのようなものだったかは、古今東西の歴史を見れば想像に難くない。弥生人の“ジェノサイド”によって縄文人の男は皆殺しにされ、女は犯されて混血が進んだのだ

近年の脳科学は、この予想どおり、他人の道徳的な悪を罰すると、セックスやギャンブル、ドラッグなどと同様に快楽物質のドーパミンが放出されることを明らかにした。ヒトにとって「正義」は最大の娯楽のひとつなのだ

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出版社のコピー「『言ってはいけない』がパワーアップして帰還!」はちょっと言い過ぎな感じですが、文章は相変わらず面白い。

アジアと協働し、またマーケットとして関わらなければいけない時代に、日本と中国と韓国が一緒と言ったのは意味がありますし、また日本人が動けない理由が示されているのも勉強になります。

これからの生き方、働き方、子育てを考える上で、参考になる一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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『もっと言ってはいけない』橘玲・著 新潮社

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◆目次◆

まえがき 日本人は世界でもっとも「自己家畜化」された特別な民族
プロローグ 日本語の読めない大人たち
1 「人種と知能」を語る前に述べておくべきいくつかのこと
2 一般知能と人種差別
3 人種と大陸系統
4 国別知能指数の衝撃
5 「自己家畜化」という革命
6 「置かれた場所」で咲く不幸──ひ弱なラン
あとがき
注釈:参考文献

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