2018年10月31日

『クリエイティブ・スーパーパワーズ。』ローラ・ジョーダン・バーンバック、マーク・アールズ、 ダニエル・フィアンダカ、スコット・モリソン・編 河尻亨一・訳 vol.5146

【これは掘り出し物。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4865282114

本日ご紹介する一冊は、昨夜、代官山の蔦屋書店で思いがけず見つけた掘り出し物。

「左右社」という出版社は聞いたことはないので、普通にしていたら出合えなかった一冊です。

どうやって見つけたんですか? と聞くと、出版社から案内があったわけでもなく、担当者が自主的に指定を入れて注文したものだとか。

「センス良いですね」と言うと、たまたま担当の方がいて、ちょっと照れていました(笑)。

それにしても、オシャレな装丁で、かつ文章も読むなり引き込まれる。これは掘り出し物の一冊です。

もともとイギリスで出版され、世界9カ国のクリエイター計14名のエッセーを4人のキュレーターがまとめたもので、クリエイティブ、あるいはイノベーションの教科書とも言うべき一冊です。

ローラ・ジョーダン・バーンバックの「イントロダクション」にも掴まれますが、なんと言っても原野守弘さんによる「ものづくりを成功に導く七つの原理」の文章がいい。

ロバート・ヘンライの『アート・スピリット』を読んだ時のような衝撃を感じました。

※参考:『アート・スピリット』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/433605410X/

さっそく、ポイントをチェックして行きましょう。

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クリエイティビティは、社会のためになること(Good)を目的として使われるべきだとずっと考えられてきた。ものづくりを行う人はみんな、「自分自身が望むチェンジを」というマハトマ・ガンジーの名言を意識しなければならない(原野守弘)

人が人生の中で行うことのすべては、次の大発見のための礎となる。つまり、つくり手としてあなたが手がけた仕事のすべては、あなたが将来行う仕事に影響を与える(原野守弘)

知識は創造の敵なのだ。創造するということは、実は「それまで大事だと思われてきたことを無視するということ」にほかならない(原野守弘)

新しいものは、新しいつくり方からしか生まれない。つくり方、つくるプロセスが何より重要だ。「つくり方をつくる」ことでしか、新しいものをつくり出すことはできないのだ(原野守弘)

多くの場合、専門家同士で働くときには、互いの専門分野は侵犯しないというのが暗黙のルールになっている。しかし私は、そのことが創造性を大きく阻害する要因になると思っている(原野守弘)

ブランドにせよ、プロダクトにせよ、芸術作品にせよ、エンターテイメントにせよ、人びとに共感されて、世の中に広まっていくものを決定づけるふたつの要因は、「愛」と「尊敬」だ。愛されることと、尊敬されること。このふたつの原理が、人間の共感や動機を形成している(原野守弘)

ここまで生活がデジタル化し、多くの事柄がタッチスクリーンで済んでしまう現在、私たちは逆に手ざわりのある体験に憧れ始めている(ミーア・バン・ジル 南アフリカのデザイナー/メイカー)

表現活動をするときに「まだすべてが試されたわけではない」という認識を持っていることは大事
(ルーカス・アベラ フリーノイズミュージシャン)

「心を“自由”にする」ということは、論理思考を一時ストップするということだ(リジ・ハマー オクタゴン地域クリエイティブディレクター)

「ハッカーとは壁の一部が破れるはずだと常に考えている人のことである」(ジョン・ウィルスフェアー ロンドンの戦略デザインユニット、シミセリーの創立者)

素晴らしいアイデアは、視点のシフトから生まれる。では視点のシフトはどうやって生まれるのか? その際に重要なのが「意識から無意識への思考シフト」だ
(ヒュー・ギャリー ストーリー・シングス ディレクター)

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メイキング、ハッキング、ティーチング、コピーイングのプロセスを通して、創造する力、造る力を養ってくれる本書。

現在、モノづくりに携わっている人もそうでない人も、大いにインスパイアされる内容だと思います。

本書を読んで、働くとは何か、造るとは何か、教えていただいた気がします。

アマゾン在庫切れですが、ぜひ入手して読んでみてください。

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『クリエイティブ・スーパーパワーズ。』ローラ・ジョーダン・バーンバック、マーク・アールズ、
ダニエル・フィアンダカ、スコット・モリソン・編 河尻亨一・訳 左右社

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4865282114/

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◆目次◆

日本語版によせて 原野守弘
プロローグ
現代のビジネスに効く四つのクリエイティブ力 ダニエル・フィアンダカ
MAKER つくる力
イントロダクション
つくるプロセスの中から答えは見つかる ローラ・ジョーダン・バーンバック
ものづくりを成功に導く七つの原理 原野守弘
南アフリカのメイカー文化 ケリー・フレンド
何かを始めたいのなら、まずつくっちまえ ノイズ音楽が教えてくれたこと ルーカス・アベラ
メイキングはクリエイティブ手法を“メイク”する リジ・ハマー
HACKER ハックする力
イントロダクション
古くて新しい“ハッカー力”でビジネスを変える ダニエル・フィアンダカ
ハッキングしなければ企業文化は変わらない アニケン・R・デイ
脳ハックしてるかい? アイデアは無意識からやって来る ヒュー・ギャリー
イノベーションは金持ちやエリートだけのものじゃない ラヴィ・デスファンド
TEACHER 学ぶ力
イントロダクション
読み書きに代わる二十一世紀の必修科目 これまでに学んだことなど捨てなさい スコット・モリソン
発見学習のススメ Doing-by-Learning デヴィッド・エリクソン
ストリートの知恵 答えはそこにある デヴィッド・パール
若者こそ“先生”である 全世代の給料を同額にしたら? ナディア・パウエル
THIEF パクる力
イントロダクション
偉大なアーティストたちも実践した“パクリング”の技術 マーク・アールズ
うまいコピー、ダメなコピー、賢いコピー?
建築家が二千年かかってやっと手に入れた?知的にパクる?術 アリスター・バール
帽子と幸福 ハンドメイドからは何ひとつ盗めない ジャスティン・スミス(聞き手)マーク・アールズ
おんなじ、おんなじ。ほんとは違うけど
抽象力がクリエイティビティの鍵となる ファリス・ヤコブ&ロージー・ヤコブ
EXERCISE 四つの力を高めるエクササイズ
訳者あとがき 河尻亨一
謝辞
執筆者紹介

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