2018年6月21日

『組織にいながら、自由に働く。』仲山進也・著 vol.5056

【これはすごい。働き方の定式化。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4820731505

最近、土井の周りで、自由になりたいとフリーランスになる人が増えています。

「人生100年時代」には、一生同じ会社に勤めることが困難なので、そのようになるのでしょうが、経験上、今は会社勤めをしていても、自由になることはできます。

そのための方法論を説いたのが、本日ご紹介する『組織にいながら、自由に働く。』です。

著者の仲山進也さんは、メディアで「自由すぎるサラリーマン」として紹介された人物。

楽天で唯一のフェロー風正社員として勤めながら、自分の会社「仲山考材」を経営、さらに横浜・F・マリノスとプロ契約(2016~2017年)をするという、新しい働き方の実践者です。

本書の白眉は、著者が説く働き方の4つのステージ「加減乗除の法則」。

できることを増やす、苦手なことをやる、「加」。(仕事の報酬は「仕事」)
好みでない作業を減らし、強みに集中する「減」。(仕事の報酬は「強み」)
磨き上げた強みに、別の強みを掛け合わせる「乗」。(仕事の報酬は「仲間」)
一つの作業をしていると複数の仕事が同時に進むようにする「除」(仕事の報酬は「自由」)

ここまで定式化してもらえれば、キャリアプランが立てやすいですね。

全体的に、よく練られていて、とても読み応えがありました。

さっそく、ポイントを見て行きましょう。

———————————————–

「やらなければいけない仕事」と「楽しむこと」は別のもの、と“割り切ってしまう”と、「仕事が楽しい」という状態への道が閉ざされてしまいます

天才というのは、「飽きずに夢中でやりすぎた人」

大成する人は、いったんハマったもので細かいところに興味をもち続けられる人。どんどん深掘り(挑戦)をしたくなり、ひとつの物事に対して夢中が長続きするから大成するのです。ある人はこのことについて「解像度が高い」という表現をしていました。解像度が高いと細部までハッキリ見えるわけです。細かいところの違いがわかるから、飽きない。解像度が低いと大雑把にしか見えないから、興味をもち続けにくくなります。自分にとって最も解像度の高いジャンルを見つけよう。やればやるほど深みを感じておもしろさが増す分野を見つけて、深掘りしすぎよう

仕事=作業×意味

「好みでない作業」からは全力で逃げる

働く理由の6種類
(1)楽しいから
(2)社会的意義があるから
(3)成長可能性があるから
(4)感情的プレッシャーがあるから(やらないと怒られる・嫌われる・バカにされるから)
(5)経済的プレッシャーがあるから(やらないとお金がもらえないから)
(6)惰性(昨日もやっていたから)
前者の3つを動機に仕事をしているとパフォーマンスが上がり、後者の3つを動機にしているとパフォーマンスが下がります

歯車仕事から自由になるために、まずは「全体像が見える小さな仕事」にありつきたい

あるベンチャー創業者がこう言っていました。
「ベンチャー精神とは、変化し続けようとする強い意志である」と

「許可を求めるな、謝罪しろ」(米スリーエム社の行動規範)

タンポポの綿毛理論
(1)メインの軸で突き抜ける
(2)突き抜けてからほかの軸を広げるとシナジーが生まれる

共創の秘訣は「凹をさらすこと」
「自分の凹」は他人の凸を活かすためにある

「一見関連のない複業が、すべてつながっている」ようにする

———————————————–

ゆるそうな表紙ですが、中身はかなり練られたキャリア構築マニュアルです。

終身雇用神話、大企業信仰が崩れ、働き方の正解がなくなった今、新たなキャリアの指針となり得る本だと思います。

ぜひ読んでみてください。

———————————————–

『組織にいながら、自由に働く。』仲山進也・著 日本能率協会マネジメントセンター

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4820731505/

———————————————–

◆目次◆

はじめに 組織のレールから外れた私が、なぜか注目されるようになってきた。
働き方は「加減乗除」の4ステージで進化する
STAGE1+「加」自由な働き方のOSをインストールする
STAGE2-「減」強みを磨く
STAGE3×「乗」独創と共創 仲間と遊ぶ
STAGE4÷「除」何にもしばられない自由な働き方

この書評に関連度が高い書評

この書籍に関するTwitterでのコメント

同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー