2018年6月6日

『東大読書』西岡壱誠・著 vol.5045

【現役東大生の読書法】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492046259

ビジネス・自己啓発に属する本のなかで、最も苦手なのが、いわゆる「読書術」を書いた本。

というのは、ほとんどの内容は知っていることのため、得られるものが少ないから。さらに、こちらには持論があるので、大体納得できないことが多いんです。

でも、本日ご紹介する一冊は、ちょっと違います。

なぜなら、本書が扱っているのは「読書術」ではなく、「知的態度」だからです。

どんな態度で読書に臨むか、どんな問題意識を持てばいいのか、何をどう疑えばいいのか、どうすれば知識が知恵に変わるのか…。

本書には、そのすべてが書かれています。

著者は、現役の東京大学3年生ですが、すんなり東大に入ったわけではありません。

歴代東大合格者ゼロの無名校のビリ(偏差値35)から東大受験を決意し、2浪してから這い上がったという、筋金入りの努力家です。

本書では、そんな著者が東大合格するカギとなった「『読む力』と『地頭力』を身につける読み方」を紹介しています。

さくさく読める内容ですが、途中、いくつか心に刺さるフレーズがありました。

さっそく、ポイントをご紹介しましょう。

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東大生が文章を素速く、かつ正しく読解できるのは、「読む力」が優れているのではなく、「文章の外からヒントを得る力」があるから

自分がその本から何を学ぶのか目的をはっきりさせる

目標を自分の近くに設定してしまったら、絶対にその先に行き着くことはできません。「ちょっとわかるようになる」と設定したら、「ちょっとわかるように」しかなれないんです。本当はちょっとどころではなくわかるようになれるかもしれないのに、「ちょっと」で終わってしまう。目標を高く持つというのはどんなことにおいても大切なことです。事実、東大生の多くは「逆算」という言葉をよく使います。まずは目標をできるだけ高く、遠くに設定して、それから、そこに行き着くための手段を考えるのです

「記者」になったつもりで読むと「記憶」も「理解」も深まる

全部「無色透明」の事実ばかりの文章よりも、感情で「色」がついていたほうが理解しやすい

「情報」は、「知識」にしないといけません。そしてそのためには、情報に対して質問を持ち、「西岡君というのはこの人なんだ!」「こういう人なんだ!」「カッコいいというのは、これを指して言っているんだ!」「こういうデータがあるんだ!」と自分が抱いた質問に対しての回答を出すというプロセスが必要なんです。その情報がどういう意味で、どういうデータに立脚した情報で、何の意味があるのか。そういったことを吟味して考える過程があってはじめて、「情報」を「知識」に変えることができるのです

「質問」は著者が想定しているものですが、「疑問」はそれを想定していない分、本の内容を飛び越えることができます

納得できなかったものすべてを調べる

「整理する」というのは、「骨と身を分離させる」ということです。魚を食べようと思ったら、骨と身をきちんと分離させて、身の部分を食べ、骨を残しますよね? 同じように、例示や論拠を整理して「身」を食べ、著者が本当に言いたいことである「骨」を綺麗に残す必要があるのです。そして、「ちゃんと骨が残っているのかどうか?」を確認するために必要なのが「要約」です

「比較」が行われる場合、9割は「片方が著者の言いたいこと」

複数の本を読んでいく中で、議論が分かれる点、「交錯ポイント」を探す

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読書ノウハウに限らず、知的態度が学べるという点で、強くオススメしたい内容です。

<本の中に、疑わしいことってたくさんあるのです>
<実は多くの議論というのは、そもそも「言葉の定義」自体が違っていることが多い>

というのは、本当にその通りだと思いました。

ぜひ、読んでみてください。

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『東大読書』西岡壱誠・著 東洋経済新報社

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◆目次◆

はじめに 偏差値35だった僕を変えてくれた「東大読書」
PART1 地頭がよくなる「東大読書」の5ステップ
STEP1 仮説作りで「読み込む力」が劇的に上がる
    ──東大生は「読み始める前」に考える
STEP2 取材読みで「論理の流れ」がクリアに見える
    ──東大生は「読者」ではなく「記者」になる
STEP3 整理読みで難しいことも「一言」で説明できる
    ──東大生は立ち止まりながら読む
STEP4 検証読みで「多面的なモノの見方」を身につける
    ──東大生はカバンに「2冊の本」を入れている
STEP5 議論読みで本の内容を「ずっと記憶」しておける
    ──東大生はアウトプットを重視する
PART2 東大流「読むべき本」の探し方
METHOD0 「得るものが多い本」をどう選ぶか
METHOD1 売れている本「ベストセラー」を選ぼう!
METHOD2 信頼できる人のレコメンデーション
METHOD3 時代を超えて読み継がれている古典
METHOD4 「今年のマイテーマ」を決める
METHOD5 「読まず嫌い」を避ける
特別付録 「読む力」と「地頭力」をいっきに鍛える
東大読書/東大選書のポイントを一挙に掲載!
おわりに

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