2018年3月26日

『1分で話せ』伊藤羊一・著 vol.4996

【これは使える。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797395230

本日ご紹介する一冊は、かつてソフトバンクアカデミア国内CEOコースで年間1位の成績を収め、現在はYahoo!アカデミアの学長を務める著者が、その伝え方の技術をまとめた一冊。

「1分でまとめる」技術は、いろんなところから出されていますが、本書ほどビジネスコミュニケーションの本質をついた本も珍しい。

コミュニケーションのゴールが「相手を動かす」ことであるという本質や、「相手の身になる」ための具体的要素、論理的なプレゼンに欠かせない述べ方の順番など、大事なことが過不足なく書き込まれています。

いろんなコミュニケーション本でさまざまなテクニックが紹介されていますが、本書で述べられている基本がベースになければ、どれも混乱を招くだけ。

逆に言えば、本書の内容を組織のメンバー全員が完全にマスターすれば、それだけで生産性は上がると思います。

さっそく、ポイントを見て行きましょう。

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人を動かすには、「左脳」と「右脳」の両方に働きかけなければなりません。スキルとしてロジカルに伝えることも大事だし、熱狂するマインドも必要です

◆「相手が誰か」の詳細
・どういう立場にいるのか
・どんなことに興味があるのか
・どんなことをこのプレゼンに求めているのか
・専門的な要素についてどのくらい理解できるか
・何をどんな風に言うとネガティブな反応をするのか

そもそも、「理解してもらう」というゴールがおかしいのです。伝える側が、聞き手に、「理解したうえで、どうしてほしい」のか、君が動くのか私が動くのか、どうすればいいのか、ということを、必ず考えなくてはならないのです

事例やデータをいくら重ねても、相手はこのデータや事実から、何を読み取ればいいのかまったくわかりません

企画を通す場合などにおいて、「こういう企画です」ということと「これは売れます」ということと、どちらが結論なんだ?と思われませんか?正解は「これが売れます」が結論です。もっといえば、「これは売れます。だからやりましょう」が結論です

話が長い人は、根拠をたくさん話します。「あれもよくて、これもよくて……」。会話ならいいですが、仕事では、たくさん言うと、かえって印象に残らなくなります。「あぁなんかたくさん言ってたね」という感じです

「主張と根拠を言う時、聞いている人にとって、意味がつながっているとすぐにわかるようにする」ことが大事です。この、「主張と根拠の意味がつながっている」のが、ロジカルということです

◆イメージを描いてもらうために行なう2つのこと
1.「ビジュアルを見せる」
2.「たとえば」と言って、具体的な事例を示すこと

◆ピラミッドは、3段で作ろう
──「結論」→「根拠」→「たとえば」の3段ピラミッド

「想像してみてください」
「あなたがもしこの世界を経験するとしたらどうでしょう」

ステージの上で演じるだけじゃなくて、観客席までダイブ

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単にプレゼンやコミュニケーションのテクニックだけでなく、仕事人としての心構えまで示された気がして、じつに腑に落ちました。

いわゆる「話が冗長な人」の理由も具体的に示されており、できない人をデキる人に変えるヒントも示されています。

ぜひチェックしてみてください。

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『1分で話せ』伊藤羊一・著 SBクリエイティブ

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◆目次◆

序章 そもそも「伝える」ために考えておくべきこと
第1章 「伝える」ための基本事項
第2章 1分で伝える
第3章 相手を迷子にさせないために「スッキリ・カンタン」でいこう
第4章 1分でその気になってもらう
第5章 1分で動いてもらう
第6章 「伝え方」のパターンを知っておこう
第7章 実践編

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