2018年1月31日

『日本再興戦略』落合陽一・著 vol.4942

【落合陽一の提言】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344032179

本日ご紹介する一冊は、メディアアーティスト、筑波大学学長補佐・准教授・デジタルネイチャー推進戦略研究基盤基盤長、大阪芸術大学客員教授、デジタルハリウッド大学客員教授、ピクシーダストテクノロジーズCEOなど、さまざまな顔を持つ今話題の論客、落合陽一氏が、これからの経済社会とテクノロジー、そこで日本が勝つための『日本再興戦略』を述べた一冊です。

現在の日本は、政治への参加意識の低さや、個人の自己実現への焦り、安定しないパートナーシップ、雇用不安とミスマッチ、産業構造の転換への遅れ、テクノロジーへの教育の不適合など、さまざまな問題を抱えていますが、著者はこれらの根幹にある原理を解きほぐし、われわれ日本人に合った戦略を提言しています。

・欧米というユートピアを追わないこと
・「ワークライフバランス」から「ワークアズライフ」へ
・東洋思想を取り入れることの大切さ
・ローカルから高める政治への参加意識
・日本型イノベーションの方向性
・「ものづくり」へのリスペクトの回復
・5Gによる触覚の進化
・著者が提唱する「デジタルネイチャー」の世界

ここまで脳みそをかき回される読書体験もなかなかないと思います。

さっそく、気になったポイントをチェックしてみましょう。

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5Gが生まれると、「触覚」も進化します。(中略)遠く離れた人に対して、物理的な干渉行動を起こすことができるようになります

「デジタルネイチャー」とは何かという定義をお伝えすると、ユビキタスの後、ミックスドリアリティ(現実空間と仮想空間が融合する「複合現実」)を超えて、人、Bot、物質、バーチャルの区別がつかなくなる世界のことです

あらゆるデータの表現系は二分法からグラデーションになっていき、人間の知性は個と全体の垣根を飛び越え、近代的人間性から超克される

これからの世界を考えるときに、すべてのものにトークンで価値づけを行って、その価値を信用する人だけで成立するトークンエコノミーが存在することこそが、通貨制度になる

ICOすることで、地上自治体はお金を集めて、攻めの投資を行うことができるようになります

もし我々が、受益者負担のオープンなブロックチェーンベースのサービスを提供できれば、アップルやグーグルやアマゾンにお金を抜かれなくても済みます。AirbnbやUberといったグローバルなシェアリングサービスも必要なくなります。ビットコインが中央銀行という仲介者を不要にしたように、シリコンバレーのプラットフォームを不要にするのです。日本発の日本で自己完結するプラットフォームをつくれるようになるのです

これからの時代は、複数の職業を持った上で、どの職業をコストセンターとするか、どの職業をプロフィットセンターとするかをマネジメントしないといけません

人間への投資はもっとも価値が高い投資です。企業の寿命はどんどん短くなっていますが、人の寿命はどんどん長くなっています

世の中には、ポジションを取ってみないとわからないことが、たくさんあります。わかるためには、とりあえずやってみることが何よりも大切なのです

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「幼稚園には行かなくてもいい」「センター試験をやめよ」「MBAよりもアート」など、関係者からしたらゾッとするような過激な主張が連続しますが、著者のグランドデザインを知れば、納得できると思います。

どんなに抵抗勢力が頑張っても、世の中の大きな流れは止められない。

著者が予言する未来と、日本再興戦略。

ぜひ、読んでみてください。

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『日本再興戦略』落合陽一・著 幻冬舎

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◆目次◆

はじめに:なぜ今、僕は日本再興戦略を語るのか?
第1章 欧米とは何か
第2章 日本とは何か
第3章 テクノロジーは世界をどう変えるか
第4章 日本再興のグランドデザイン
第5章 政治(国防・外交・民主主義・リーダー)
第6章 教育
第7章 会社・仕事・コミュニティ

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