2016年12月8日

『日本電産永守重信 社長からのファクス42枚』 川勝宣昭・著 vol.4523

【社長からのファクス?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833422069

誰かに師事する時に一番効率が良い方法は、書籍でなく、セミナーでもなく、じつは「師匠のもとで働くこと」。

それができなければ、実際に師事した方に教わるといいでしょう。

本日ご紹介する一冊は、日本電産永守重信社長のもとで約7年間、グループ企業の再生に携わった著者が、その間毎日送られてきた永守氏のファクスから、特に優れた教訓をまとめたもの。

永守氏から直接薫陶を受けた著者が書いているだけあって、エピソード豊富で、シンプルな教訓の深い意味がよくわかります。

著者が「まえがき」で書いているように、本書が目指すのは、リーダーのあり方を示すこと。

「1番以外は、皆ビリや」
「能力差5倍、意識差100倍」
「当たり前のことを当たり前にやれる会社にせよ」

など、言葉自体はシンプルなものばかりですが、これを徹底するためにどうすべきか、ヒントの多い内容です。

さっそく、気になる言葉をピックアップしてみましょう。

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1番以外は、皆ビリや

日本電産の再建は、単に赤字を消すということではありません。再建にかこつけて、その企業が属する業界のトップの位置も手中にせよ、ということなのです

「人の能力差は、あると言ってもせいぜい5倍。しかし意識の差は100倍もある。能力は磨いて上げるのは難しいが、意識は磨けば磨くほど上げられる。だから、企業を強くしたかったら、社員の意識を磨け」これは、いつも企業再建にあたって永守社長から代官役に発せられる言葉です

自慢話が飛び交う会議にせよ

工場長が永守社長を工場案内する場合は、改善箇所以外は案内してはならないというルールも設定しました。1カ月間で工場内に前回よりも改善箇所がなければ、案内できないという状況に追い込むわけです

「はい」と引き受けた日本電産は、その試作品をわずか1週間でつくり上げて届けるのです

すぐやる、必ずやる、出来るまでやる

農業で最も重要なことは「土づくり」です。良い土をつくっておかないと、どんな良い種や苗を植えても良い作物は得られません。「土づくり」を軽視する農家は皆無です。では、会社づくりにおける土づくりとは何か? それは企業風土を良くすること以外にありえません

黒字化・再建は、1年以内に達成せよ

見積もりは24時間以内に出させよ

結果報告は◯△×だけでいい

経営者たる者、コストの原単位を頭に叩き込め

困難は解決策を連れてやってくる

君を経営者として採用したのは、逃げないと思ったからだ

トップ企業をお客様にせよ

君は経営者か、経営管理者か

会社を変えたかったら、自分に1番近いところから変えよ

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良い言葉がたくさん並んでいますが、経営者として、特に心に響いたのは、以下の言葉でした。

「経営者たる者、コストの原単位を頭に叩き込め」
「トップ企業をお客様にせよ」
「君は経営者か、経営管理者か」

「単なるエリートサラリーマン」で終わりたくない人に、ぜひおすすめしたい一冊です。

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『日本電産永守重信 社長からのファクス42枚』
川勝宣昭・著 プレジデント社

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◆目次◆

第1章 会社を変えよ! それがスタートだ
第2章 “スピード”こそ最大の武器
第3章 徹底する会社は、気持ちがよいものだ
第4章 困難から逃げるな、逃げると解決策も逃げていく
第5章 営業を機関車にせよ
第6章 ダントツのコストダウン
第7章 リーダーで会社は9割が決まる

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