2016年8月9日

『心に革命を起こせ』田辺昇一・著 vol.4402

【心に火がつく本です。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101393036

前例にならうのが困難な時代。

何かことを起こそうとする人は、自分の心に火をつける必要があるのですが、それにはきっかけが必要です。

本日ご紹介する一冊は、そのきっかけとなるであろう、強力な一冊。

タナベ経営の創業者、田辺昇一氏による、『心に革命を起こせ』です。

以前、BBMで氏の『人間の魅力』を紹介しましたが、この本も負けず劣らず、読み応えのある本です。

※参考:『人間の魅力』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/410139301X

本書『心に革命を起こせ』のまえがきで著者は、こんなことを述べています。

<自殺するところまでいったこともあった。もうダメかと自信喪失のときもあった。自分を見失い、自分を捨てようと思うこともたびたびあった。だが、なかなか自分を捨てきれるものではない。また、そんなとき、不思議に自分を支えてくれるものが現れてくる>

まだまだ若輩者ですが、この感覚、わかる気がします。

追い込まれた時こそ、経営者は心を奮い立たせなければならない。

そう、心に革命を起こすのです。

本書には、困難に陥った経営者も一瞬で奮い立たせる、珠玉の言葉が詰まっています。

さっそく、いくつかチェックしてみましょう。

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勤続三〇年という現場主任に頭を下げて、
「炉のたき方を教えてください」
と頼み込んだ。
「ようし教えてやる、一番電車で出てこい」
と応じてくれた。べつに早出手当がつくわけではない。入社して二カ月間くる日もくる日も早朝のうす暗い工場で現場主任と私との二人の対決は続いたのである。「大学出が」とばかにしていた現場主任の態度は、がらりと変わり、私のつくった真鍮板の定尺換算表をこれは便利だと喜んで使ってくれるようにまでなった

損得の勘定は早急にやるべきものでない。なにが得か、損かわかるものでない。あとになってみて、いまにして思えば、あのときが成長の決定的瞬間であったとか、あの人との出会いが私の職業を変えさせたのだ

三流の仕事をやるのも、一流の仕事をやるのもエネルギーがいる。どうせやるなら世界的水準の仕事をめざすべきだ

レジャーには遊びの感覚的レジャーと、教育の知的レジャーとがあるが、これから豊かさの経済が進展するにつれ、ますます時間の活用が問題になる

もともと経営の評価は、成績による優劣評価ではない。九五点とっても相手が一〇〇点とれば負けである。逆に六〇点しかとらなくても、よそがみんな五〇点以下であれば、業界のトップに立てる

倒産する会社が成長産業に多く、逆に、斜陽産業に倒産が少ない

経営者はマイナスを切る非情の精神の持ち主でなければならない

それに従っていても、空気のようになんの抵抗も感じさせないものが社風なのである

人の欲望を喚起し、人に満足を与えることには、思いきって金を使い、一方自分の欲望は思いきって自制するのが、利益をあげる前提

大成する人は人間を粗末にしない

勤続年数と経験年数とは違う

月給とはその人の困難の処理能力に対して支払われるものである

含み資産をもて(中略)ビジネスマンの含み資産の第一は知識である

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読んでいて、反省させられる部分が50%、やる気に火がつく部分が50%。総じて経営者の心に刺さる内容です。

内容が一部、古くなっているところはありますが、主要なメッセージは色褪せず、今も訴えるものがあると思います。

本を見つけるのが大変だと思いますが、ぜひ入手して読んでみてください。

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『心に革命を起こせ』田辺昇一・著 新潮社

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101393036/

<楽天ブックスで購入する>
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◆目次◆

第1章 生きる
第2章 経営
第3章 人
第4章 金
第5章 時
第6章 人生

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