2016年6月23日

『世界を動かすリーダーは何を学び、どう考え、何をしてきたのか?』 D・マイケル・リンゼイ、M・G・ヘイガー・著 vol.4356

【注目】
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みなさんは、「リバースエンジニアリング」という言葉をご存知でしょうか?

ウィキペディアによれば、リバースエンジニアリングとは、<機械を分解したり、製品の動作を観察したり、ソフトウェアの動作を解析するなどして、製品の構造を分析し、そこから製造方法や動作原理、設計図などの仕様やソースコードなどを調査する事>。

この考え方は、人間にも応用できると思っています。

つまり、成功した人間を観察、解析することで成功要因をつかむ、ということです。

モノ作りの場合、作った人が秘密を公開してくれることはまずありませんが、なぜか成功に関しては、ほとんどの成功者がその秘訣を明らかにしてくれます。

本日ご紹介する一冊は、そんな成功したリーダー550人にインタビューして、その成功の秘訣を明らかにしたもの。

アメリカにおける550人の大規模調査でわかった「事実」が書かれており、じつに興味深く読めました。

ちなみに、本書のリサーチでインタビューしたリーダーというのは、アンダーアーマー創業者のケビン・プランク、ジミー・カーター元大統領、コリン・パウエル元国務長官、クレイトン・M・クリステンセン教授など、アメリカを代表するリーダーたち。

彼らに共通する成功法則、気になりますよね。

さっそく、そのポイントを見て行きましょう。

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◆プラチナリーダーとほかのリーダーを分ける独特の特質
1.所属する組織が持つ影響力の規模
 (世界的に見ても非常に重要な組織を指揮している)
2.チャンスを最大化し、変化を引き起こそうとする傾向
3.人々の信頼と善意を獲得する才能
 (これが組織の壁を超えた影響力のドアを開く)

若いうち、特に20歳になる前にしていたことは、その後のリーダーとしての人生に関係していない

リーダーが何かことを成し遂げるにはエリートの人脈は必要である

キャリアで成功するかどうかは、どの大学で学んだか、裕福な家庭で育ったかといったことよりも、優れたメンターに指導を受けたかどうかのほうが重要なのである

トップリーダーたちの人脈ネットワークは一般の人のものと同じように構成されているが、この2つに差をつけるのは、一流組織にアクセスできることである。トップの人脈ネットワークに属する人々は、政府の主要機関や大手企業、有名な文化団体で働いている

リーダーは恵まれた家庭の出身者ではない

私がインタビューしたリーダーたちに共通しているのは、愛情に満ちた両親の下で育ったことである

「自分より大きな何かをつくる作業に加わりたかった」(アンダーアーマー創業者 ケビン・プランク)

私がインタビューしたリーダーの約3分の2はエリート校とはみなされていない大学に在籍していた。さらに、最近の研究では、一流大学が将来の収益力に大きな差を生むものではないこともわかっている

大都市で育った人々は地方で育った人に比べるとトップに到達するチャンスが大きい

リーダーの3分の2以上が8時前に仕事を始めていて、中には4時半スタートという人もいる

最も少なかった人で週に40時間、最も多かったのは106時間で、平均労働時間は週に68時間だった

離婚経験がある女性の数は男性のおよそ3倍

リーダーの86%は仕事が好きだと表現した

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成功したリーダーたちの知られざる共通点、エピソードが出てきて、じつに興味深く読めました。

上手く行くために必要なことは、さっさと上手く行く方法に切り替えることですが、本書にはそのヒントが書かれています。

ぜひチェックしてみてください。

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『世界を動かすリーダーは何を学び、どう考え、何をしてきたのか?』
D・マイケル・リンゼイ、M・G・ヘイガー・著 日本実業出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534053932

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◆目次◆

第1章 「個人」として行動し、「組織」として思考する
    ──組織を超えたネットワーク
第2章 リーダーへの道は20歳で始まる
    ──革靴と名門校の向こうにあるもの
第3章 リーダーを生み出す「触媒」──広く、浅く
第4章 リーダーシップの本質──生産性と信頼と独自の文化
第5章 危機に直面したリーダーに求められること──試練の中の強さ
第6章 24時間、リーダーとして生きる
    ──「仕事」という言葉では定義しきれないもの
第7章 リーダーの倫理──モチベーションと成果

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