2016年2月15日

『佐藤オオキのスピード仕事術』 佐藤オオキ・著 vol.4227

【「速くて創造的」な仕事術とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344028902

「限られた資源を有効活用すること」は、ビジネスの基本ですが、なかでも重要なのは、時間を有効活用すること。

そのため、ビジネス書の世界では、昔から数多くの時間管理本が出されていますが、その多くは時間を節約する技術に偏っています。

利益を出すのにコスト削減と売上増の2つの方法があるのと同様、時間価値も成果を上げれば自ずと上がるものです。

本日ご紹介する一冊は、いま最も注目されているデザイナーの一人、佐藤オオキさんの仕事術にフォーカスした一冊。

「ニューズウィーク」誌の「世界が尊敬する日本人100人」に選出され、現在400以上のプロジェクトを同時に動かしているという著者が、超高速で仕事をこなす技術、無茶な条件下でアイデアを出す方法を紹介しています。

スマートフォンのTo Doアプリを使い、3つのフォルダに分ける仕事管理術、服を選ぶ時間さえも節約する時間節約術、選択肢を絞るための決定時間短縮の技術など、さまざまな方法が登場し、読ませてくれます。

「どちらを選べば後々の可能性が広がるか」という視点で仕事を選ぶという話や、選択肢を2つに絞る時は「長所が最も大きいもの」で、かつ「方向性がまったく異なるもの」を選べという話など、じつに勉強になりました。

さっそく、中身のエッセンスを見て行きましょう。

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仕事の管理にはスマートフォンのTo Doアプリを使っているのですが、フォルダは「Now」「Later」「Maybe」の3つだけ。「Now」には3日以内程度のスパンでやるべきことを入れておきます。「Later」に入るのは、切迫感はないけれど、放っておくと危機的な事態を招く可能性がある仕事です。3つのフォルダの中でも、最も幅広い項目が入っています。そして「Maybe」には、やってもやらなくても大丈夫だけれど、それをやることによって長期的にメリットがありそうなこと、少しでも暇な時間や余力があったら取り組みたいことなどを入れています

「ほかの商品が一歩でも前に出ようとするなら、逆に一歩下がることで目立てるのではないか」

すきま時間には完結できる仕事をやる

思考のスピードを加速するため、自宅にはできるだけ物を置かない

仕事で着る服は2週間分をセット

「どうすれば手数を減らしてゴールにたどり着けるか」を意識することでプロセスを短縮できれば、トータルでかかる時間は短くできる

2つの選択肢から一つに絞るときに私が重視しているのは、「どちらを選べば後々の可能性が広がるか」ということ

より重要なのは、多くの選択肢から2つに絞る力

選択肢を2つに絞るときに何を重視するのかというと、私はいつも「長所が最も大きいもの」で、かつ「方向性がまったく異なるもの」

10年後にやりたいと思っている仕事があるなら、今やったほうがいい

依頼は幅広く受けるが、断る基準は守る

打ち合わせでは、「過去」「現在」「未来」の時間軸を意識して、クライアントから話を聞くようにしています

ゴールは必ずしも一つの「点」ではなく、ある程度の「幅」があるもの

課題を分割して「部分解」を出すことに徹すると、アイデアはぐっと考えやすくなります

すでにあるものを転用する

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読者がクリエイターであってもビジネスパーソンであっても、きっと役立つ時間短縮術、ビジネス価値創造のヒントが詰まっています。

著者がこれまでに請け負った企業のデザイン事例も紹介されており、クリエイター系の方には、とくにおすすめしたい一冊です。

ぜひ読んでみてください。

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『佐藤オオキのスピード仕事術』佐藤オオキ・著 幻冬舎
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344028902

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◆目次◆

PART1 “超”高速で仕事をこなすための基本動作
1 仕事を急加速させるための着手法
2 仕事のパフォーマンスを上げる「脳の活かし方」
3 思考を加速させる空間と習慣のつくり方
4 考え方を変えるだけで、スピードは一気に上がる!
5 前のめりな姿勢が仕事を加速させる

PART2 400のプロジェクトを“超”高速に進める手法
1 依頼は幅広く受けるが、断る基準は守る
2 “使える情報”の集め方
3 プロジェクトを加速させる打ち合わせのコツ
4 一瞬で「正解」を導く方法
5 ゴールに最短で近づくプレゼン術
6 最後まで相手の期待を上回り続ける

PART3 ビジネスを加速する投資&チームづくり
1 「何にお金と時間を投資するか」を明確にする
2 スピード仕事術を実現する人材育成とチームづくり
3 社内外の人を巻き込み、組織を一体化する

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