2015年12月14日

『「やさしさ」という技術』ステファン・アインホルン・著 vol.4164

【スウェーデンで30万部突破の話題作!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4864104212

起業して11年。組織のトップとなってから、「やさしさ」の重要性を痛感するようになりました。

仕事ができるだけでは人はついてこない。人は自分を利する人が好きではあるけれども、それに加えて「やさしさ」も欲しています。

本日ご紹介する一冊は、人口わずか900万人のスウェーデンで驚異の30万部を売り上げた話題の書、『「やさしさ」という技術』。

カロリンスカ医科大学教授・がん専門医のステファン・アインホルン氏が、北欧で空前の社会現象となった「やさしさ学」を披露しています。

人間行動を理解する上で参考となるさまざまな実験の結果を披露し、われわれがどう人に接するべきか、指針を示しています。

著者によると、<「やさしい人」とは、倫理にしたがって生きている人>のこと。そして<「倫理」とは、私たちが仲間であり続けるための技術>。この言葉に、頭を殴られた気がしました。

以下も、著者の言葉ですが、これこそがまさにビジネスパーソンが「やさしさ」を学ぶ理由でしょう。

<周囲の人に対して、よいことをすればすべてを手に入れられ、悪いことをすれば多くを失う。やさしい人は成功への道を歩んでいる>

では、われわれはどうすれば「やさしさ」を身に付けられるのか。さっそくそのヒントを見て行きましょう。

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「倫理」とは、私たちが仲間であり続けるための技術

真のやさしさとは、正しさのために立ち上がる勇気を持つことだ。そしてまちがった行いや悪に立ち向かう勇気も

行動を起こさず、立場を明確にしないことをやさしさだと考えるのはまちがっている。真のやさしさは、それとはまったく別物だ。やさしさとは、長い目で見れば相手に最善の利益をもたらすと思われる行いをすることだ──たとえ一見無情に思えたり、非難をあびたりするような行いであっても

規則や規範に忠実にしたがいすぎると、人はみずから責任をとろうとしなくなる

仲間の圧力に逆らうには勇気と誠実さが必要なのだ

『ムーミン』で有名な児童作家のトーベ・ヤンソンが賢明な言葉を残している。「恐怖がなかったら、勇敢でいるのはたやすいことです」私たちが恐怖を感じるのは、自分自身が試されているときである

◆あなたが「よい人間」になれない理由
1.リソース不足
2.共感力不足
3.思慮不足
4.「他人ごと」主義
5.理想と現実の落差に無自覚であること
6.生物としての攻撃性
7.無力感
8.「誰かがやるだろう」という思いこみ
9.選べない選択肢

人にやさしくしたいと思うなら、相手が何を必要としているのかを知らなくてはならない

人は、気前のいい人に自分の金を与えたがる

結局のところ、意味のある人生を生きていると感じられることが、成功の基準として一番大切なことなのだ

愛情に満ちた人と接する機会のない子供は、最低限しか成長できず、人から関心を払ってもらえた子供よりも寿命が短くなるという

謝罪し、人を許すと、私たちはもっと自由になれる。起きてしまったことを許せば、私たちは個人として成長できる

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日本人みんながこうなれればどんなに素晴らしいだろう、と思わされる内容でした。

とはいえ、著者も言うように、まずは自分から。

「やさしさ」を身に付け、成功を引き寄せられる人になるために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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『「やさしさ」という技術』ステファン・アインホルン・著 飛鳥新社

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4864104212

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◆目次◆

はじめに──「やさしさ」を磨くと人生が変わる
第1講 やさしさと倫理
第2講 偽りのやさしさ
第3講 やさしさ・勇気・利己主義
第4講 あなたが「よい人間」になれない理由
第5講 やさしさは得か?
第6講 「成功」とは何か?
第7講 なぜ、やさしくなると成功するのか?
おわりに──生涯を人間の研究にささげた男が最後に気づいたこと
訳者あとがき

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