2015年7月19日

『成功する人は、2時間しか働かない』ジョシュ・デイヴィス・著 vol.4016‏

【コロンビア大学で教える知力最大化の秘訣】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198639620

知的生産に携わる人の切実な悩み。それは、脳を最大限に働かせ、成果を出すクリエイティブな仕事がしたい!ということではないでしょうか。

ただ、現実はそんなに甘くはありません。

創造的な仕事をしようと思っても、思わぬ雑音が入り、家族や部下から声を掛けられ、気は散って集中力などどこかへ行ってしまうのが普通です。

本日ご紹介する一冊は、そんな日々の悩みを抱える知的生産人が、どうすればパフォーマンスを最大限に上げられるか、コロンビア大学で感情と自己抑制を教えているジョシュ・デイヴィスが述べた一冊。

「真に生産的になるのに必要なのは、効率性を捨て、かわりに毎日、結果を出せるとびきり最高の2時間をつくる条件をそろえる」こと。

本書には、そのためのちょっとしたノウハウが紹介されています。

どうすれば精神的な疲労を抑えられるか、どうすれば仕事中に湧いてくる感情を上手にコントロールできるか、どんな環境整備が注意力を持続させるか、さまざまな研究結果をもとに述べられており、読み物としても興味深く読めます。

さっそく、そのエッセンスをご紹介しましょう。

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自分が何を食べるかチェックする、怒りをコントロールする、衝動買いを控える、株価が下がったとき株を売りたい衝動を我慢するなど、自己コントロールにはさまざまな形があります。ですが共通点がひとつあります。自己コントロールに取り組んだあとはたいてい、脳のその機能を使い切って消耗してしまったように感じるのです

意思決定という行為をしたことで、学生たちは解けないパズルに約9分間しか取り組まなかったのですが、一方直前になんの意思決定もしなかった学生たちは同じ課題に約12分30秒取り組むことができました

怒りはマイナスの感情の中でも珍しくアプローチ指向の行動を促します。アプローチ指向の行動とは、私たちを人や物、アイディアに向かって突き進ませる行動のことです

悲しみには驚くような効果があります。悲しいと感じると、人は偏見にとらわれずに意思決定をする傾向があります

◆今週、精神的な疲労を避けるためにあなたにできる4つのこと
・あなたの脳が小さな決断をたくさんして疲れる前に、もっとも重要な仕事を朝いちばんに終わらせましょう
・今日の「やるべきことリスト」に並ぶ仕事についてよく考え、ひとつひとつを「重要な決断」「創造的」「その他」のどれかに分類しましょう
・メールを読んで返信するのは午後の1時間だけにする努力をしてみましょう
・大事な日の前の晩に意思決定をあれこれしておけば、当日に決断を下さずにすみます

注意をできるだけ持続させたいなら、まず手始めに騒音を制限し、機器のスイッチを切れるだけ切りましょう

たった10分の運動が心を安定させる

高タンパク質の食事をとると、食後1時間で記憶力が向上します

水分がちょっと不足しただけで心のエネルギーや私たちがベストを尽くす能力にマイナスの影響が出る

200ミリグラム以下のカフェイン(Mサイズの濃いコーヒー1杯)は注意力をいくらか高めますが、400ミリグラムのカフェインには追加の利点がないことがわかりました

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コーヒーをがぶ飲みしても意味がない、カフェの雑音は集中力の妨げになるなど、カフェ派には不利な事実がいくつも紹介されています。

パフォーマンスを上げるためには、これまでの生活習慣、仕事習慣を改める必要がありそうですね。

最初の70ページくらいがかったるくてどうしようかと思いましたが、これはぜひ、読んでおきたい一冊です。

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『成功する人は、2時間しか働かない』ジョシュ・デイヴィス・著 徳間書店
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198639620

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◆目次◆

はじめに 最高の結果を生み出す脳と心には理由がある
戦略1 決断の瞬間を見きわめる
戦略2 心のエネルギーを上手に使う
戦略3 無理に集中しようとしない
戦略4 心と身体のつながりを利用する
戦略5 仕事のできる環境をつくる
まとめ 結果を出す人は最高の2時間のつくり方を知っている

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