2015年4月1日

『運を支配する』桜井章一、藤田晋・著 vol.3907

【サイバーエージェント藤田氏と伝説の雀鬼が運を語った】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344983742

出版の仕事を続けてもう16年になりますが、つくづくこの仕事は運がすべてだなあ、と思います。

もしアマゾンに入っていなかったら、もしビジネス書担当になっていなかったら、もし会社を起業していなかったら、もし後にベストセラー作家になる人々に出会えていなかったら…。

自分のキャリアを振り返るだけでも、そんな「もし」がたくさんあるのです。

著者に関しても同じで、もしセミナーに来なかったら、もしあの編集者に会っていなかったら、もしあのタイミングで本が出ていなかったら、きっと陽の目を見なかった人たちがたくさんいるのです。

そう考えると、運というのは恐ろしいものです。

本日ご紹介する一冊は、このとらえようのない、でも人生でとてつもなく大きい「運」について、サイバーエージェント代表取締役社長の藤田晋さんと、その師匠であり20年間無敗の雀鬼・桜井章一さんが論じた一冊。

これまで「運」に関する本はいくつか読んできましたが、これは新書ながら、読み応えのある内容でした。

いくつか論点はあるのですが、運が良くなる方法について、いくつか気になったポイントをご紹介しましょう。

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<己を律する>
「ビジネスにおいて早く楽になりたいと勝ちを急ぐ人も、負けが込んで挽回しようと熱くなる人も、「己を律する」ことができない人は結局、欲に呑み込まれて自滅していきます」(藤田)

<負けの99%は自滅である>
「「勝ち」を求める思考や行動のあり方にすでに自滅の要素が含まれているから、としかいいようがない。「勝ち」に囚われるあまり、おろそかになってしまうものがどれほどあることか」(桜井)

<見切り>
「捨てたり、あきらめる代わりに、別のいいことがあったり、何か大事なものが守られるのだという発想の転換が柔軟にできるかどうか、そのことが、いい見切りをしかるべきタイミングでしていく決め手となる」(桜井)

<型を壊す>
「「型にはまれば強い」ということは、裏を返せば「その型で戦えなければ弱い」ということである。常に周りの状況が変化していく中で、自分の型にはまるタイミングをじっと待っているだけでは、いつまでたっても本当の強さをものにすることはできない」(桜井)

<「チャンスに見える悪い流れ」の見極め方>
「「勝負勘」とは、要は流れを見極める力のことですが、気をつけないといけないのは、さまざまな流れの中には騙される流れも存在していることです」(藤田)

<努力にこだわると成長は止まる>
「高いレベルを維持し、さらにもっと上へ行こうとするなら、それまでの努力にはこだわらず、それを捨ててしまうような気持ちにならないといけない>(桜井)

<不調のときは「基本動作」に立ち返る>

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さすがは勝負師のお二人。

身につまされることがいっぱいで、本当に読んで良かったと思いました。これはおすすめの一冊です。

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『運を支配する』桜井章一、藤田晋・著 幻冬舎
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344983742

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◆目次◆

1章 ツキを整える
2章 運をつかむ人の習慣
3章 悪い流れを断つ
4章 ツキを持続させる
5章 運をまねく作法

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