2015年2月20日

『ビジネスは30秒で話せ!』Kevin Carroll、Bob Elliott・著 vol.3867

【これはすごい本ですね。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799104047

本日の一冊は、GE、マスターカード、ウォルマート、IBM、メリルリンチ、ユニリーバ、シスコシステムズなどのグローバル企業で指導したコミュニケーション・コンサルタントが、ビジネスマンのための話し方の技術を公開した一冊。

この手の書籍はこれまでにも山ほど出ていますし、紹介されるメソッドも既知のものが多くなるのですが、本書はロジック、メソッド、実例、いずれをとっても実践的で、ビジネスマンには最適の話し方本だと思いました。

いわゆる「人見知り」系の話し方本ではなく、もっとアグレッシブにビジネスチャンスをつかむためのプレゼンのテクニック。

本書では、その根幹となる、「ダイヤモンド・モデル」を紹介しています(これがすごい)。

はじめに注意を引いて、メイントピックに入り、サブトピック3つを紹介する。それからサブトピック3つをそれぞれ詳細に解説し、サブトピックを要約する。

そこから結論を述べ、アクションプランで結ぶという、じつにシンプルながら強力なメソッドです。

なるほど、有名企業から依頼がひっきりなしに来る、というのも納得できます。

また、聴衆の関心を引き、アクションを起こさせるための細かなテクニックについても、丁寧に書かれています。

<メイントピックにはWIIFM(What’s in it for me? 私に何のメリットがあるの?)を含めるほうがいい>

<三つのサブトピックを口にする時はいつでも「一つ目、二つ目、三つ目」「第一、第二、第三」などと順番を付けながら言うこと>

<たとえ話、驚きの統計結果、ユーモアなどを使おう>

口説きや友だち作りのためのゆるい話し方本を卒業し、きちんとビジネスで使える話し方を身につけたい方に、ぜひおすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆「誰に向かって話しているのか」を確認する質問
1.誰に向かって話すのか(相手のターゲット層:年齢、性別、教育レベル等)
2.自分が話すトピックについて、相手がどれくらいの知識を持っているか
3.自分、自分の部署、自分の会社、自分のトピックについて、相手はどう思っているのか
4.相手にとって重要なことがら、重要でないことがらは何か
5.相手の目的は何か
6.相手のメリットになるには、何をどう言えばいいのか
7.相手にはどれだけ時間があるか

WIIFMとはWhat’s in it for me? の略で“私に何のメリットがあるの?”という意味だ。コミュニケーションという点から見れば、WIIFMとは、「聞き手が最も知りたいこと」だと言える

父親は、“彼女がどうしたら髪を切りたくなるか”を考え、新しいアプローチを思いついた。「髪を切ったらドライヤーの時間がずっと短くなるよ」彼女の反応?「そうね、パパ。そうするわ」

可能な場合はいつでも「単なる情報提供」ではなく「相手を説得させる話し合い」として話を構成すること

三つのサブトピックを紹介したら、各サブトピックについて話す。ここが、プレゼンテーションの本質や要点になる部分。各トピックの内容は、証拠を挙げて論理的に証明しなければならない。三つのサブトピックをすべて話し終えたら、聞き手が各トピックの要旨を忘れないように、それぞれをもう一度短くまとめる

新商品について話したい? それなら三つのサブトピックはこんな感じでどうだろう。
第一、この新商品を紹介したい理由
第二、本商品への投資状況
第三、実績に基づいた本商品の信頼性

三つのサブトピックを口にする時はいつでも「一つ目、二つ目、三つ目」「第一、第二、第三」などと順番を付けながら言うこと

サブトピックの中で話すことを聞き手に納得させるには、それを証明する証拠を挙げなければならない。実例、統計、たとえ話、ストーリー、第三者の意見、個人的体験などを、一つ二つ使うのである

“能力があってかつ、フレンドリーな人だ”という印象を相手に与えることができたら、その相手への説得力がより高まる

質問を受けたら先に結論を話す 答えに「見出し」を付ける

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『ビジネスは30秒で話せ!』Kevin Carroll、Bob Elliott・著 すばる舎
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799104047

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◆目次◆

第1章 準備
第2章 内容
第3章 話し方
第4章 質問者への対応
第5章 まとめ

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