2014年12月21日

『即戦力がつく英文法』日向清人・著 vol.3806

【英文法に強くなるために】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887245580

みなさんは、DHCと聞いて何を思い浮かべますか?

最近の方であれば、化粧品やサプリメントの会社と答えると思いますが、じつはDHCは、「大学翻訳センター」の略。

だから、英語関連の本がDHCから出されているのです。

本日ご紹介する本は、そんなDHCから出された、英文法の本。

ケンブリッジ英検の元試験委員で、現在は慶應大学の講師も務める日向清人さんが執筆を担当しています。

英文法の本というと、ただひたすらルールを羅列している退屈なものが多いのですが、本書は、「状況に応じた正しい英文法の使い方」を丁寧に解説しており、英語の運用力が上がる内容となっています。

absolute、probable、possibleなど、単語の強弱で違う表現、「状況設定」をしておきたい場合に、文を副詞句で始めるやり方、はっきり否定するためにあえてdidn’tをDID NOTと発音する方法など、実際の場面に則した英語が学べ、じつに参考になります。

また、頭でっかちな文章をITを使って修正する方法なども指南されており、文章をブラッシュアップさせるヒントにもなりました。

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Trying to strike a balance between work and life is a major challenge.
(仕事と自分の生活をうまく両立させるのはけっこう大変な課題だ)というセンテンスだと、述語動詞のisに行き当たるまで9単語もあり、非常に読みにくいものとなっています。これが「頭でっかち」的要素が嫌われる理由です。そこで、以下のように、ITを使って、うしろに回します。
It’s a major challenge trying to strike a balance between work and life.

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ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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Trying to strike a balance between work and life is a major challenge.
(仕事と自分の生活をうまく両立させるのはけっこう大変な課題だ)というセンテンスだと、述語動詞のisに行き当たるまで9単語もあり、非常に読みにくいものとなっています。これが「頭でっかち」
的要素が嫌われる理由です。そこで、以下のように、ITを使って、うしろに回します。
It’s a major challenge trying to strike a balance between work and life.

It was an old boy friend that asked Jill out to dinner last night.
(ゆうべ、ジルを食事に誘ったのは古いボーイフレンドの1人です)次に原文のJillに焦点を合わせたいなら、こういう言い方をします。
It was Jill that an old boy friend asked out to dinner last night.
(昔のボーイフレンドがゆうべ、食事に誘ったというのはジルのことです)

enable somebody/something + TO 不定詞
The local airport’s runway has been extended by 340 meters to 2,230 meters. This will enable heavy, wide-body jets to depart and land.
(地元の空港の滑走路が340メートル延長されて2230メートルになった。これで重量があり、胴体幅が大きいジェット機の離発着が可能となる)

修飾句がつくと原則として定冠詞がつくのは「確定的な、そのX」と認識されるからです。ということはその域まで行かず、修飾句がカテゴリーを絞っているだけのときは、定冠詞は付かないということ
です。たとえば、「丁寧に梱包されたグラスは簡単に割れない」と言いたい場合、[誤用例]The glasses which are carefully wrapped do not break easily.ではなく、Glasses which are carefully wrapped do not break easily.となります。

eachは「それぞれ」という感じで、everyは「全部」という感じ

「そんなことはない」「やってない」というニュアンスをあえて口頭で強調するときは、I did not eat any spaghetti.
(私はスパゲティなんか食べていない)というふうに、didn’tを省略形にせず、その部分を一段と大きな声でDID NOTと明瞭に1単語ずつ言います

本題に入る前に一定の「状況設定」をしておきたい場合は、副詞句で始めます。
Last month, for the first time since 2008,we visited Hawaii.
(先月、2008年以来初めてハワイを訪れた)

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『即戦力がつく英文法』日向清人・著 DHC
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887245580

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◆目次◆

第1部 「正確に」英語を使う──言語知識
第2部 「適切に」英語を使う──社会言語能力
第3部 「手順どおりに」英語を使う──実際的運用能力

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