2014年10月21日

『どうしてあの人はクリエイティブなのか?』デビッド・バーカス・著 vol.3745

【研究でわかった、創造性の真実】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4861009405

本日の一冊は、オーラル・ロバーツ大学で創造性やイノベーション、起業家精神などを教えるデビッド・バーカス氏が、創造性に関するさまざまな研究をまとめ、紹介した一冊。

ニュートンのリンゴの話は、じつは議論のきっかけに過ぎなかった。エジソンには技術者や機械工、物理学者など14人前後のチームがついていたなど、クリエイティブをめぐるさまざまな「迷信」を取り
上げており、その真偽を議論しています。

さまざまな企業、個人が実践している創造性のルールがまとめられており、太字部分だけでも読めば参考になると思います。

◆ミハイ・チクセントミハイが行った91人のクリエイターの調査

・ほとんどの人々が、準備、培養、ひらめき、評価、精錬の5つの段階からなる共通の創造的プロセスを踏んでいることが判明した

・培養とは、しばらく仕事から離れる段階のことである。多くの創
造的な人々は意図的にプロジェクトから一歩距離を置き、しばらく仕事の手を休める

また、3Mやツイッター、フェイスブック、37シグナルズなどの創造性を高める仕掛け・制度についても語られており、経営者・マネジャーが読んでも勉強になると思います。

3M
技術スタッフは、上司の承認を得なくても、就業時間の15%まで自分で選んだプロジェクトに従事できる

ツイッター「ハックウィーク」
従業員は丸1週間、日常業務の範囲外で興味のあるプロジェクトを行う

フェイスブック「ハッカソン」
午後8時から午前8時まで徹夜で新しいプロジェクトを試すイベントに全社員が招待される

37シグナルズ
全従業員に丸1カ月という期間を与え、好きな実験を行えるようにする

クリエイティブな仕事で稼ぎたい人、クリエイティブな組織を目指すマネジャー・経営者には注目の一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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アマバイルによれば、創造性は4つの異なる要素の影響を受ける。その要素とは「分野に関連するスキル」、「創造性に関連するプロセス」、「タスク・モチベーション」、周囲の「社会的環境」だ

最も創造性に富んだ企業の多くは、反対意見や対立をプロセスに組み込み、最高の仕事を確実に成し遂げられるようにする方法を編み出している

リンゴがニュートンの頭を直撃したエピソードに関する最も古い記録は、その後、ニュートンの伝記を書くこととなる彼の後輩のウィリアム・ステュークリーによるものだ。彼が書いた伝記によれば、あるときニュートンとステュークリーはニュートンの家で夕食を共にし、食後のお茶を飲みに庭に出た。そのとき庭のリンゴの木から実が落ちたのを見て、2人は引力について議論し始めたという。この議論から、物体の大きさが引力に影響するという仮説にたどり着いた

ほとんどの人々が、準備、培養、ひらめき、評価、精錬の5つの段階からなる共通の創造的プロセスを踏んでいることが判明した

培養とは、しばらく仕事から離れる段階のことである。多くの創造的な人々は意図的にプロジェクトから一歩距離を置き、しばらく仕事の手を休める

定期的に別のことを考えている人の方が、概して創造的である

創造性の高い人々は低い人々よりも白質が多かったのだ。彼らの脳はアイデアや脳の領域をつなぎ合わせ、潜在的にクリエイティブな組み合わせを生み出すのに適した配線になっていた

専門知識が増えるにつれて、創造性が低下することがある

ピーク年齢に逆らう最も簡単な方法は、全く新しい分野に飛び込んで、あえて部外者になることだ

内因性の動機は外因性の動機よりも、クリエイティブな成果とのつながりがはるかに強い

エジソンは孤高の発明家などではなく、彼には技術者や機械工、物理学者のチームがついていたのだ

イノベーションを起こすチームというのは、古くからの仲間と新人の組み合わせ(スピロ)

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『どうしてあの人はクリエイティブなのか?』デビッド・バーカス・著 BNN
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4861009405

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◆目次◆

第1章 「クリエイティブ」にまつわる迷信
第2章 「ひらめいた」の迷信
第3章 「生まれつきクリエイター」の迷信
第4章 「オリジナリティ」の迷信
第5章 「エキスパート」の迷信
第6章 「インセンティブ」の迷信
第7章 「孤高のクリエイター」の迷信
第8章 「ブレーンストーミング」の迷信
第9章 「団結」の迷信
第10章 「制約」の迷信
第11章 「ネズミ取り」の迷信

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