2014年8月8日

『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?実践編』戸塚隆将・著 vol.3671

【続編】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4023312657

本日の一冊は、ベストセラー『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』の待望の実践編。

※参考:『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4023312215

ゴールドマン・サックス、ハーバード・ビジネス・スクール、マッキンゼー&カンパニーでキャリアを積んだ著者が、世界のエリートの「基本」を説いたもので、いずれもベーシックな考え方、行動が中心ですが、いかにしてそれを徹底できるか、具体的な方法を論じています。

企業においても、個人においても、「競争優位性」は大切ですが、本書の<「基本」の定義>を読む限り、基本というのは下手なテクニック以上に、競争優位につながりそうです。

◆著者がたどり着いた「基本」の定義
・成果を大きく左右する本質的で重要なこと
・多くの人が既に知っていること
・継続的に実践するのが難しいこと

本質的で重要なのに、誰もが知っているのに、継続的に実践するのが難しいこと。これがやれれば、他者に大きく差をつけられることは間違いありません。

本書では、著者自身がつけているという「自分ノート」の書き方や、HBSの学生、マッキンゼー、ゴールドマン・サックスの人間がやっていることなどが、具体的に論じられています。

ケーススタディで「自分ならどうするか?」を考えることがオーナーシップにつながる、というのは、目からウロコの発想でした。

さっそく部下の教育でも試してみたいと思います。

前作同様、難しいこと、ひねった内容は一切ないですが、ビジネスマンとして、愚直に実践したいことだらけでした。

20代、30代には、ぜひ一読をおすすめします。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆著者がたどり着いた「基本」の定義
・成果を大きく左右する本質的で重要なこと
・多くの人が既に知っていること
・継続的に実践するのが難しいこと

◆「基本」を実践する内面のドライバー
(1)自分はやればできる、という「自信」
(2)自分が率先して貢献しよう、という「責任感」
(3)自らが設定した「高い目標」に向かう信念

10分前到着は、自信を生み、5分の遅刻は、自信を奪います

HBSの学生は、授業中、わからないことがあれば、平然と自信をもって手を挙げて質問をします。あたかも、「教える側の説明が下手だ」と主張しているともとれるくらい、些細な疑問であっても自信満々に質問をします。その自信は一体どこからくるのでしょうか?一つの理由は、質問をするまでに、自分なりにしっかりと予習を済ませ、調べてきた、という自信でしょう。それまで、努力をし、一定の知識を有しているからこそ、知らないことを知らないと言い切れる、そんな自分の基礎知識への自信。質問をして、再度説明をしてもらえれば、自分は必ず理解できる、という自分の理解力への自信。自分が理解できないのであれば、他人も理解できないであろう、という自信

目的は、前に進むこと。前に進む際に、バランスを保ちながら進むことが、ワークライフバランスのはずです。そもそも、バランスとは、左右が等しいという状態ではなく、どちらかに傾いた時にも倒れない平衡感覚のことを言うはずです

リーダーとは真っ先に行動する人

HBSでは、在学中に、繰り返しケース・スタディのディスカッションを行います。実在する会社・組織のある人物に焦点をあて、その主人公の直面する課題を、学生皆が当事者意識をもって、議論をするのです。「自分ならどうするか?」と自問を繰り返し、アクションプランまで落とし込んでいきます。まさに、他人任せでは許されず、オーナーシップを植え付けられる絶好の訓練です

アウトプットを前提に「読んだら3倍考える」

◆ゴールドマン・サックスのビジネスプリンシプルズの一文
「我々の資産は、従業員、資本、そして信用である。いずれかが減少した場合、最も回復が難しいのは信用である」

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『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?実践編』戸塚隆将・著 朝日新聞出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4023312657

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◆目次◆

Prologue 世界のエリートが実践する「基本」とは何か?
Chapter1 自信の「芽」を自分で育てる
Chapter2 日々の積み重ねで自信に肉付けする
Chapter3 小さなリーダーシップを積み重ねる
Chapter4 チーム成果を最重視する
Chapter5 目標の「背骨」を鍛える
Chapter6 他人と競わず「自分」と競う
Epilogue 本書のタイトル「エリート」に込めた想い

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