2014年7月30日

『1分間ジェフ・ベゾス』西村克己・著 vol.3662

【起業家必読。アマゾン創業者ジェフ・ベゾスの思想とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797377291

本日の一冊は、Amazon.comの創業者、ジェフ・ベゾスの思想を、1見開き1アイデアの体裁で紹介したお手軽な一冊。

「1分間」などと言われると、本好きはちょっと引いてしまうかもしれませんが、ベゾスの思想とエピソード、それがどうビジネスにつながっていったかが、よくわかる内容となっています。

どんな企業にも事業を始める時の仮説があり、それが正しかったから成功しているのですが、本書にはベゾスの仮説と、それを実行するためにしたことが、コンパクトにまとめられています。

まず、ベゾスが出版に目をつけた理由は、以下の通りでした。

<大きなことが非効率に行われている時、そこにチャンスがある>

実際に分析してみたら、書籍にはこんな特徴があったのです。

1.乱立している
2.多種類すぎる
3.非効率である

ベゾスは、急成長するインターネットで本を売るアイデアを現実化していくわけですが、その際、前提にしたのは、以下の3つでした。

◆アマゾンがシステム構築の際、前提とした顧客ニーズ
1.顧客は幅広い選択肢を求めている
2.顧客は低価格を求めている
3.顧客は迅速で信頼できる配送を求めている

現在のアマゾンの急成長は、このベゾスの仮説が正しかったことを証明するものと言っていいでしょう。

本書にはほかにも、現在のビジネスに応用できる考え方がいくつも示されており、起業家なら、ぜひ知っておきたいところです。

いくつか紹介しておきましょう。

<私は、最も貴重な資源は時間であるという20世紀後半によく言われた理論を今も踏襲している。お金と時間を節約できるなら、みんな気に入ってくれるよ>

<旧世界では30%をサービスに、70%を宣伝にあてた。新世界では比率は逆転している>

<広告はもちろん、現代では専門家による権威づけ効果もリスクヘッジにならない。代わって「あの人が薦めるから」「知人が実際にうまくいっているから」という口コミ効果がますます高まる>

人生に関する指針から、起業するための心構え、ビジネス成功のヒントまで、よくぞこの薄い本に詰め込んだと、感銘を受けました。

ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆アマゾンがシステム構築の際、前提とした顧客ニーズ
1.顧客は幅広い選択肢を求めている
2.顧客は低価格を求めている
3.顧客は迅速で信頼できる配送を求めている

まずは始めてみる。最初の小さな丘に登れば、その頂上から次の丘が見える

大きなことが非効率に行われている時、そこにチャンスがある

失敗を覚悟すると、心は軽くなる

リーダーになるのは、これでもかというほどの顧客体験に焦点を合わせたところ

圧倒的な価値を持つものが生み出せなければ、消費者にとってはこれまで通りの方法のほうがやはり便利なのだ

私は、最も貴重な資源は時間であるという20世紀後半によく言われた理論を今も踏襲している。お金と時間を節約できるなら、みんな気に入ってくれるよ

旧世界では30%をサービスに、70%を宣伝にあてた。新世界では比率は逆転している

よいサービスとは、顧客との約束を守ることだ

広告はもちろん、現代では専門家による権威づけ効果もリスクヘッジにならない。代わって「あの人が薦めるから」「知人が実際にうまくいっているから」という口コミ効果がますます高まる

我々はものを売って儲けているんじゃない。買い物についてお客が判断する時、その判断を助けることで儲けてるんだ

光が当たるところは常にあるのだ。けれども光に溺れてしまってはいけない。なぜなら、それは決して長続きしないからだ

我々に大きな強みはない。だから、小さな強みを編んでロープにしなければならない

人生は短いから、つまらない人とつき合う暇なんてない

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『1分間ジェフ・ベゾス』西村克己・著 SBクリエイティブ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797377291

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◆目次◆

第1章 「気づいたら動く」──決断の条件
第2章 「まず成長する」──マーケット戦略
第3章 「サービスに集中する」──ブランドづくり
第4章 「長い目で見直す」──発想の技術
第5章 「イノベーション体質になる」──進化計画
第6章 「利益を無視する」──競争戦略
第7章 「驚きを与える」──商品開発
第8章 「チームを小さく保つ」──組織戦略

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