2014年6月16日

『クリエイティブマインドセット』トム・ケリー、デイヴィッド・ケリー・著 vol.3618

【スタンフォードdスクール創設者の創造力の磨き方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822250253

本日の一冊は、世界最高のデザイン会社と評されるIDEOと、スタンフォードdスクールの創設者が、誰でもクリエイティブになれる方法を説いた一冊。

方法論を説いた本としては、同著者の『発想する会社!』がおすすめですが、心構えを学ぶならこの『クリエイティブマインドセット』。

※参考:『発想する会社!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415208426X/

「まえがき」でも書かれているように、<この本のテーマは、創造力に対する自信>であり、どうすればわれわれが恐怖を克服し、クリエイティブになれるか、そんな心構えが説かれています。

存命中の心理学者では世界最高といわれるアルバート・バンデューラがヘビ恐怖症を治す方法、テレビ・ゲームで行われている方法などを合わせて考えると、恐怖を克服するには、小さなステップに分けることが重要。

まさに、ハンガリーの随筆家、ジェルジュ・コンラッドが言うように、「勇気とは、小さなステップの積み重ねにすぎない」のです。

本書には、こういった心理的要素のほかにも、イノベーションを生むためのさまざまなアイデアが示されています。

・技術、ビジネス、人間という3つの要因の交わる点を見つける
・人々に深く共感することで、観察を強力なインスピレーション源にすることができる
・まったく新しいモノを世に送り出すにあたって大事なのは、経験の年数よりも、経験した製品サイクルの数
・“エクストリーム・ユーザー”を探す
 ※正規分布曲線の両端にいるようなユーザー 

クリエイティブな人材になりたい方、イノベーティブな組織を作りたい方は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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自分の創造力を信じることこそ、イノベーションの「核心」

技術、ビジネス、人間という3つの要因の交わる点を見つける

人々に深く共感することで、観察を強力なインスピレーション源にすることができる

成功するイノベーションは、技術的要因とビジネス的要因のバランスを取るとともに、人間中心のデザインによる調査の要素を何かしら取り入れている

現地で時間を過ごしたら、次は「意味づけ」という複雑な課題に挑む。それまでに目撃、収集、観察してきたすべての物事の中に、パターンやテーマ、意味を見つけ出さなければならない

もっと成功したいなら、もっと失敗する心の準備が必要

エジソンは、「真の成功基準とは、24時間に詰め込める実験の数だ」と主張している

まったく新しいモノを世に送り出すにあたって大事なのは、経験の年数よりも、経験した製品サイクルの数

創造性を手に入れるには、人と比べるのをやめるのがひとつの方法

絵の素人にとって必要なのは、安心だ(中略)一方、絵の玄人にとって必要なのは、励ましだ

「世の中に影響を及ぼせる方法が見つかったというのに、目の前に“いい就職の機会”があるから見殺しにするって? そんな考えはとても受け入れられませんでした。私は有意義な活動をするために、人生で最良の時間を捧げたかったのです」(ラフール)

ターゲット市場は若い女性だったが、デザイン調査担当者たちはもっと奥深くまで踏み込み、“エクストリーム・ユーザー”を探した。つまり、正規分布曲線の両端にいるようなユーザーを探したのだ

従来、ビジネスの世界における実験は社内でこっそりと行なわれていた。しかし、今日のイノベーティブな企業は、公開市場で「リリースして学ぶ」という手法を取っている

考え方や行動を変えるには、まず言葉遣いを変えるのが有効

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『クリエイティブマインドセット』トム・ケリー、デイヴィッド・ケリー・著 日経BP社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822250253

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◆目次◆

日本のみなさんへ
まえがき
序章 人間はみんなクリエイティブだ!
第1章 デザイン思考で生まれ変わる
第2章 恐怖を克服する
第3章 創造性の火花を散らせ!
第4章 計画するより行動しよう
第5章 義務なんか忘れてしまえ
第6章 みんなでクリエイティブになる
第7章 チャレンジ
第8章 その先へ
謝辞
訳者あとがき
注釈

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