2014年2月12日

『決算書でわかる!いい会社、やばい会社は「ここ」で見抜く!』 大畑伊知郎・著 vol.3494

【投資家必読。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478026718


本日の一冊は、銀行と監査法人であわせておよそ10年、のべ数百社の財務分析に携わってきたという著者が、いい会社、やばい会社を見抜く方法を説いた一冊。

主に投資や与信の際に必要となる知識ですが、本書を読めば、財務分析の基本と実践をひと通りマスターできます。

勉強熱心な方であれば、流動比率、当座比率、ROA、ROEなどといった言葉は聞いたことがあると思いますが、本書が優れているのは、通り一遍の計算式の解説にとどまらず、有価証券報告書のどこをどう見ればいいか、どこにトラップ(罠)が隠されているかを、事細かに解説している点。

一部、ご紹介しましょう。

・「計算された平均利率」と「銀行借入の場合に想定される貸出金利」を比較して、大きな乖離がある場合には、高金利による隠れ債務の存在が疑われます
・「事業構造改善費用」とか「特別退職金」などといった名称の費目が計上されていれば、その会社でリストラが実施されたことがわかります
・営業活動によるキャッシュ・フローが連続してマイナスの場合は会社の資金繰りが悪化する危険な兆候

実際の企業の決算書を題材に解説しているので、投資家にとっては、どの企業が有力企業か、一発でわかるのが特長です。

また、今は順調でも、将来的に危なくなる企業を見抜く視点として、損益分岐点売上高(低ければ低いほどいい)、セグメント分析(特定分野への偏りを見る)などの概念を紹介しており、じつに実践的な内容です。

投資家の方はもちろん、与信担当の方も、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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流動資産が「処分して稼ぐ」ためのものであるのに対し、固定資産は基本的に「使って稼ぐ」ための資産です

◆業績悪化の兆候や粉飾の可能性を探るための勘定科目
1.棚卸資産
2.売上債権
3.貸倒引当金
4.投資有価証券

棚卸資産残高が不自然に増加している会社は、不良在庫を抱えている可能性が高い

時価が帳簿価額より50%以上下落し、回復の可能性がない場合は評価損を計上します

隠れ債務を見破る方法としては、損益計算書に計上されている支払利息を分子、貸借対照表に計上されている借入金の平均残高を分母として、借入金の平均利率を計算してみる方法があります。「計算された平均利率」と「銀行借入の場合に想定される貸出金利」を比較して、大きな乖離がある場合には、高金利による隠れ債務の存在が疑われます

減損損失が計上されている場合、「会社が保有する固定資産に収益性の低下が生じている」

「事業構造改善費用」とか「特別退職金」などといった名称の費目が計上されていれば、その会社でリストラが実施されたことがわかります

営業活動によるキャッシュ・フローが連続してマイナスの場合は、会社の資金繰りが悪化する危険な兆候

ROEの分子は当期純利益であり、当期純利益は営業外損益や特別損益などによって「お化粧」ができる

インタレスト・カバレッジ・レシオが1倍に近づいているようでしたら、会社は相当危険な状態

損益分岐点売上高が低ければ低いほど、赤字になりにくい

特定の商品やマーケットに偏った経営をしていると、その商品・マーケットが不振に陥ったときに経営は大きな打撃を受けます

特定地域に売上が集中するのは危険

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『決算書でわかる!いい会社、やばい会社は「ここ」で見抜く!』大畑伊知郎・著 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/ 4478026718

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◆目次◆

CHAPTER0 「決算書」とは何か?
1章 財務諸表は、「ここ」を見る!
2章 プロ会計士の数字分析術
3章 いい会社とやばい会社を見抜く7つの視点
4章 実践! 有名企業の決算書を読み比べよう!

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