2013年11月12日

『発想をカタチにする技術』吉田照幸・著 Vol.3402

【「サラリーマンNEO」「あまちゃん」の発想術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453405131X

本日の一冊は、NHKで人気番組「サラリーマンNEO」「あまちゃん」のディレクターを務め、タニタの社食ブームの火付け役ともなった著者が、その「発想術」を公開した一冊。

報道を希望していたのに、待っていたのはエンターテインメント番組部への配属。「のど自慢」の担当や、「紅白歌合戦」で歌手をNHKホールまで連れてくる役目を果たしていた、いわば落ちこぼれの著者が、なぜヒット連発のカリスマディレクターに変身したのか。

そのきっかけは、同窓会での友人の何気ないひと言でした。

「NHKで何が見たい?」と尋ねた著者に、友人はこう言ったのです。

「コントが見たい」。

「いやいやいや、ないないない」と思いつつも、企画を提出してみたところ、あっさりと企画が通った。

それが、ヒット番組「サラリーマンNEO」につながったのです。

「自分から離れる」「努力するより試す」。

本書には、著者がこれまでの経験から得た、「ヒット体質になる方法」を、エピソードを交えながらまとめています。

なかでも参考になったのは、やるべきアイデアとやらないほうがいいアイデアの基準でした。

◆やるべきアイデアとそうでないアイデアの基準
・専門家と素人が両方おもしろいと言ったもの→やるべきアイデア
・専門家がおもしろくて、素人が「おもしろくない」と言ったもの→やらないほうがいいアイデア
・専門家がおもしろくなくて、素人が「おもしろい」と言ったアイデア→研究すべきアイデア

商品開発、企画で一発当てたい人は、ぜひチェックしてみてください。

—————————————————
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
—————————————————

夜、デートなのに、上司から残業を言い渡された。これは悲劇です。次に、その不幸が同僚に言い渡された。かわいそうだなと同情する反面、ちょっと笑ってしまう自分がいますよね。これ喜劇です。僕のつくっていたコント番組、「サラリーマンNEO」は、この構造で笑わせています

チャップリンは言いました。「人生は近くから見れば悲劇だが、遠くから見れば喜劇である」

人生の大半の不幸は、自分にこだわることからはじまります。
では、笑いのある人生のコツは、なんでしょう。それは、自分から離れること

アイデアは他人の声からはじめる

今いい企画は何か? と問われれば、人が喜ぶもの……と答えます。それまで、自分がおもしろいと思ったものしか企画として出していませんでした

努力するより「試す」

新しいことをしたいなら、新しいことをやろうとしない

そのときあなたが「ワクワクした」ものというのは、必ず、会社の中にはないものなんです

・急成長するグーグルを紹介
・急成長するグーグルの社食に潜入
どちらが、「やりたいこと」がわかりやすいでしょうか

・専門家と素人が両方おもしろいと言ったもの→やるべきアイデア
・専門家がおもしろくて、素人が「おもしろくない」と言ったもの→やらないほうがいいアイデア
・専門家がおもしろくなくて、素人が「おもしろい」と言ったアイデア→研究すべきアイデア

メリットの本質は「不安の解消」

新しいことに取り組むには、シラッとやっちゃう確信犯的行動も必要

————————————————

『発想をカタチにする技術』吉田照幸・著 日本実業出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453405131X

————————————————-

◆目次◆

はじめに 自分から離れるとうまくいく
PART1 直感を形にする方法
   ふわっとした想いがエッジのある企画になる
PART2 思いつきの「アイデア」を伝える
    常識を打ち破る企画を通すために
PART3 新しさは「直感」から生まれる
    Don’t think.Feel!
PART4 問題と友達になる
「問題」は新しいアイデアが生まれる絶好のチャンス
PART5 企画の「エッジ」をなくさないために
「見つけたおもしろさ」を最後まで守りきる
PART6 努力はするな。コツコツ試せ。
錆びつかないための、自分の変え方
おわりに ドラマもコントも撮ったことがなかったぼくが
   「NEO」をどうやってはじめたか

この書評に関連度が高い書評

この書籍に関するTwitterでのコメント

同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー