2013年11月13日

『君に友だちはいらない』 瀧本哲史・著 Vol.3403

【瀧本哲史氏、ひさびさの新刊!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062176203

本日の一冊は、元マッキンゼーのコンサルタントであり、現在はエンジェル投資家、『僕は君たちに武器を配りたい』『武器としての決断思考』でベストセラーを連発した瀧本哲史さんによる、ひさびさの新刊です。

※参考: 『僕は君たちに武器を配りたい』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062170663

※参考: 『武器としての決断思考』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061385011

著者はこの本のなかで、グローバル資本主義の進展による、われわれのキャリアの本質的な問題点を突き、これからのキャリアや生き方の処方箋を示しています。

著者の主張によると、グローバル資本主義のもとでは、<世界中の消費者は、自分の必要としている品質の製品を、世界中から探して「もっとも安く」手に入れることができる。投資家は、全世界の会社のなかからもっとも効率よく儲けさせてくれる会社やプロジェクトに資金を提供し、そうでない会社・プロジェクトからは、一瞬にして資金を引き上げる>。

結果、<あらゆる業界で競争が激化し、産業の浮き沈みのサイクル、ビジネスモデルの耐用年数が、どんどん短くなっている>わけです。

同じ仕事を頑張っているだけでは、決してラクにならない。かといって常に新しいことをやり続けるのも一人では限界がある。

そこで著者が提案するのが、チーム作り。それも「秘密結社」作りです。

もしわれわれが、これまでにないまったく新しい何かを社会に広めようと思ったら、やはりチームが要る。

そこで本書では、あなたがこれから何十年、勝ち続けるための「チーム作り」を論じているのです。

事例として、朝日新聞の『プロメテウスの罠』制作チームや、劉備玄徳などの歴史的人物など、いくつかのチーム、リーダーの事例が紹介されています。

これからの組織作り、チーム作りに示唆するところ大で、じつに参考になりました。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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作品をより面白く、より深くするために、黒澤組では複数のライターが、3人いれば3人それぞれが、同じシーンを用意ドンで書き直すのである。そして書き上がったシナリオを見比べて、誰が書いたものがもっとも面白いか話し合い、いちばんよくできた原稿がそのシーンの決定稿となるのである

大きな世の中のパラダイム・シフトというのは、「世代交代が引き起こす」ということである。古いパラダイムを信じている前の世代を説得して意見を変えさせるのは、不可能であるし、それに労力を注ぐのは時間の無駄

青年よ、小さなゲリラ的チームをつくれ

既存の組織にあまり馴染まない人々、他社で働いた経験を持つ人材を集めたことが、『プロメテウスの罠』を成功に導いた

本質的にノマドやフリーランスは「強者」にのみ許される働き方

やりたい仕事、属したい組織がなければ自分でつくるしかない

福沢が定めた、慶應義塾の理念は、「社中協力」と「半学半教」という言葉に表される。「社中」とは、慶應義塾を構成する教員、学生、卒業生などの関係者のことを指す。福沢は慶應の人々に、「あたかも骨肉の兄弟のごとく、互いに義塾の名を保護し、労力や金、または時間や注意をもって助けあうこと」と述べている

◆よいチームの条件
1.少人数である
2.メンバーが互いに補完的なスキルを有する
3.共通の目的とその達成に責任を持つ
4.問題解決のためのアプローチの方法を共有している
5.メンバーの相互責任がある

教養とは「自分と違う世界に生きている人と会話ができる」こと

学歴でなく「地頭」のよい人物に声をかけてみる

ラべリングで大切なのは、状況に応じて張り替えたほうがよいということだ。行く先々に応じて、相手に「刺さる」ラベルを貼ることが肝要である

「よいチーム」は永続的な存在ではない

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『君に友だちはいらない』瀧本哲史・著 講談社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062176203

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◆目次◆

第1章 秘密結社をつくれ
第2章 本当の「よいチーム」とはなにか
第3章 ビジョンをぶちあげろ、ストーリーを語れ
第4章 よき仲間との出会いのために
第5章 チームアプローチはあなたと世界をどう変えるか

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