2013年9月30日

『プロフェッショナルミリオネア』江上治・著 vol.3359

【年収1億円と2000万円の壁】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833450542

本日の一冊は、『年収1億円思考』シリーズで一躍有名になったお金持ち研究家、江上治氏による注目の新刊。

※参考:『年収1億円思考』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4766784863

年収1億円超のクライアントを50人以上持つという著者が、お金持ちの行動を分析し、彼らの仕事の仕方、お金の使い方、人間関係の構築法について、まとめた一冊。「プレジデント」誌の調査によるグラフも加わって、より客観性が増した内容となっています。

成功本に共通するベーシックな部分としては、<身銭を切って、一流のものに触れているか><使うべきお金は大胆に使うが、固定費や経費などのムダは徹底的に排除する>といったあたりでしょうか。

そして、本書ならではの主張として、以下が挙げられるでしょう。

<年収に応じて、欲のもち方を変えていく>
<何が「正しいか」でなく、何が「大事か」で考えているか>

前者に関してコメントすると、ビジネス書の著者のほとんどは年収2000万円~3000万円のため、アドバイスはこの水準になるためのもの。心の持ちようも、この生活水準に合わせていることが多いと思います。

つまり、年収2000万円~3000万円は、「何(何を買うか、何をするか)」にフォーカスしていますが、年収1億円は「なぜ(社会的意義)」にフォーカスしているのです。

そういう意味で面白いのは、後者の<何が「正しいか」でなく、何が「大事か」で考えているか>という問い掛け。

われわれはつい、何が「正しいか」で考えてしまいますが、大きな組織やお金は、それだけで回っていかない。真のミリオネアとは、そういう意味で清濁併せ呑むことのできる人なのでしょう。

本書には、ミリオネアの代表として、日本一の美容室チェーン、アースの國分社長、オンテックスの小笹会長、人材派遣会社イマジンプラスの笹川社長、元プロ野球選手の小久保氏などが登場します。

サラリーマンは、上場企業で出世することを唯一のキャリアと考えてしまいがちですが、未上場でも高い報酬を取り、意義のある仕事ができることを、本書は教えてくれています。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「才能のある人々がその能力を発揮できないのは、習慣や性格、考え方が邪魔をして合理性を発揮できないからである」(ウォーレン・バフェット)

「○か×以外の答えを出すな」(アース國分社長)

察することができる人と、できない人。気が利く人と、気が利かない人。この違いは、相手にどれだけ意識を向けているかの差

成果をあげたときの振る舞いを見れば、その人の人間性がわかるだけでなく、どのくらいの応援団がついているかも察しがつく

奥さんが食事をつくらなかったとしたら、奥さんをそのような気分にさせている自分が悪い。家に帰ったときに、奥さんの機嫌が悪かったとしたら、それも自分が悪い(中略)とても自分のせいとは思えないような不運に遭っても、すべてが自分のせいであると自然に考えられるのが、一億円以上を稼ぐ人の思考

年収に応じて、欲のもち方を変えていく

身銭を切って、一流のものに触れているか

もう二十数年前、私の知人が社会人になりたてのころの話だ。どうしても直属の上司が好きになれず、父親の前で上司の欠点をあげつらったことがあった。そのとき商売をしていた父親から、次のような言葉で諭されたそうだ。
「人というのはミカンと同じだ。全部が食べられるわけではなく、皮やタネもある。お前は、ミカンの実の部分だけを見るような人間になりなさい」

使うべきお金は大胆に使うが、固定費や経費などのムダは徹底的に排除する。これは成功者に共通する特徴である

誰しも若いときには、客先を訪問しても「自分には売りになるものが何もない」とはがゆく感じるものだ。(中略)では、何を売りものにすればいいのだろうか。上司や会社である

ときには非常識になることで、応援してもらえる人になる

「ビジネスには大義が必要だ」(健康飲料会社、K社長)

古いものを捨てれば新しいものが入ってくる。逆に言えば、捨てなければ新しいものは入ってこない

何が「正しいか」でなく、何が「大事か」で考えているか

「50歳までには横綱のようになっておきなさい」と助言してくれた顧客がいた。ここでいう横綱とは、最も強く優れた者という意味ではなく、「相手に胸を貸すことのできる存在」である

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『プロフェッショナルミリオネア』江上治・著 プレジデント社
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◆目次◆

第1章 考える、失敗を積む
第2章 学ぶ、人にあげてもらう
第3章 己を知る、強みに気づく
第4章 さらけ出す、信頼を得る
第5章 捨てる、決断する
第6章 運をつかむ、分かち合う

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