2013年8月4日

『知らずにまちがえている敬語』井上明美・著 Vol.3302

【間違えやすい敬語をチェック!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396113293

以下の敬語が正しいかどうか、おわかりになりますか?

「先生は、伊藤さんとはもうお会いしましたか」

一見正しそうなこの表現、じつは敬語としてはNGなのです。

なぜなら、「お」+「する」はじつは謙譲語だから。

これを正しく表現しようとすると、

「先生は、伊藤さんとはもうお会いになりましたか?」尊敬語あるいは、「(私は)伊藤さんとは昨日お会いしました」謙譲語I

が正解。やはり、敬語は難しいものです。

本日ご紹介する一冊は、ビジネスシーンでよくある敬語の誤用を指摘し、正しい敬語を教えてくれる一冊。

著者は、日本の言語学者、国語学者として有名で、国語辞典などの編纂にも携わった、故・金田一春彦氏の元秘書。

本書では、話し言葉の敬語から、書き言葉のマナー、電話応対まで、ビジネスシーンで必要となるあらゆる敬語・マナーをカバーしています。

ビジネスで恥ずかしい思いをしないために、ぜひチェックしておきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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○「私も先生のお母様のことはよく存じ上げております」
「存じ上げる」は「知る」の謙譲語I。「先生のお母様」を高め、主語である「私」を低める意を持つ。
×「先生もよく存じ上げていらっしゃるとうかがいましたが」※これは、誤用です。

×「弊社の部長も、明日いらっしゃる予定です」
○「弊社の部長も、明日うかがう予定です」

×「先生は、伊藤さんとはもうお会いしましたか」
○「先生は、伊藤さんとはもうお会いになりましたか?」尊敬語
○「(私は)伊藤さんとは昨日お会いしました」謙譲語I

×「部長、本をありがとうございます」
○「部長、ご本をありがとうございます」

×「勤務先はどちらですか?」
○「ご勤務先はどちらですか?」

×「何年ぐらいお勤め(ご勤務)したのですか?」
○「何年ぐらいお勤め(ご勤務)なさったのですか?」

×「さきほど、部長がおっしゃられましたが」
○「さきほど、部長がおっしゃいましたが」

「ごめんなさい」は身内の言葉

×「3時にうかがわさせていただきます」
○「3時にうかがわせていただきます」

夫妻あてに出す場合や、あて名が複数の場合は、それぞれの名前に「様」をつけます

出席欠席は、自分が希望しない側を二本線で消す

○「お菓子をお送りいただき、ありがとうございました」
○「お菓子をお送りくださり、ありがとうございました」

×「ご注文は、以上でよろしかったでしょうか?」
○「ご注文は、以上でよろしいですか?」
○「ご注文は、以上でよろしいでしょうか?」

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『知らずにまちがえている敬語』井上明美・著 祥伝社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396113293

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◆目次◆

第1章 敬語の基本
第2章 会話の敬語
第3章 電話の敬語
第4章 手紙・ビジネス文書の敬語
第5章 ふたつの敬語表現
第6章 若者言葉を言い換える
第7章 ワンランク上の敬語力

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