2013年8月29日

『なぜ、ハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?』フィリップ・デルヴス・ブロートン・著 vol.3327

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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833420570

本日の一冊は、「MBAを取るためにハーバード・ビジネス・スクールに入学したとき、営業の授業があるものだとばかり思っていた」という著者が、セールスの真実を追い求め、世界中を取材し、まとめ上げたセールスについての考察。

手強いことで知られるタンジール商人のなかでも、天才的セールスの手法で富を築いたマジード、テレビショッピングで大成功したトニー・サリバン、アメリカの歴史に残る伝説の興行師バーナム…。

数多くのトップセールスの教えが散りばめられており、またそのエピソードが抜群に面白い。

前述のマジードのエピソードを一つ、見てみましょう。

<「もしお客さんがやっぱり合わないから商品を返品したいと言えば、いつでも引き取るよ。ありがたいことですってお客さんには言うんだ。そのお客さんが持っていてくれたことで、品物の価値が上がるんだから」あるとき、ラバトからきたフランス人女性が琥珀を買い、数週間後にスイス人の友人とやってきて、返金を求めた。プラスチックを売りつけられたというのだ。マジードは琥珀を受け取り、彼女が支払った三〇〇〇ユーロをカウンターの上に出して、スイス人の友達に宝石の由来を話し始めた。しばらくすると、彼女は金はいらないから琥珀を返してほしいという。マジードは、以前より琥珀の値段が上がったから一二〇ユーロほど上乗せしてもらわないと、と告げた。彼女はしぶしぶ追加料金を支払った>

本書には、こんな痛快なエピソードや、ホテルサービスに関する感動的なエピソード、そして目から鱗の達人たちのセールステクニックが登場し、楽しませてくれます。

無機質なマニュアル書ではなく、読み物としてたっぷり楽しめる、じつに読み応えのある一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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偉大なセールスマンには客のほうから寄ってくる

「偉大なセールスマンは客のほしがるものを売っている。彼らは売り込みが嫌いなんだ」とペリーは言う。「ほんとうにすごいセールスマンは何もしなくていい。みんなが寄ってくるから」。それは外科医選びみたいなものだ。しわ一つないワイシャツを着てこぎれいなオフィスですましている医者に頼みたいか? 失礼なヤツでも一〇〇発一〇〇中の成功率を誇る医者のほうがいいか? 最高の営業とはそういうことだ

琥珀の値段が下がったときに買えるだけ買い込んで、それを磨き、保存し、供給をコントロールすることで、マジードは自分だけの市場をつくることができると気付いた。「俺がほかのヤツらと違うのは、この店の品物にはみんな物語があるってことだ。芸術品について勉強したわけじゃないが、芸術品の専門家から最高の教えを受けた。だから金持ちの顧客とのつきあい方がわかるんだ」

「セールスマンの力量ってのは、ものを買うときにわかる。儲けられるかどうかは、売るときじゃなくて買うときに決まるのさ。買った瞬間に儲けが確定するんだ。売るまで儲けられないヤツは負け犬だ」(マジ─ド)

お客の動機を正しく察することは、相手のほしがる商品を知るのと同じくらい重要だ

「どんな商品も、家に持ち帰って自分で使ってみて、よく考えなきゃいけない。宣伝文句を思いつくまでには、すごく時間がかかるんだ。その場でパッと出てくるようなものじゃないんだよ」(サリバン)

いい話で聴衆の気分を盛り上げるコツは、これを買えばヒーローになれると思わせることだ

優秀なセールスマンはかならず三つのことを行っているとマクマリーは言う。最初に、見込み客の感情や夢を素早く見抜き、夢をかなえる商品に相手を引き付けること。次に、その商品が必要でもなくそれを買う余裕もない相手に、合理的な理由を与えること。「一二カ月分割でいいんですよ、ジョンソン様。一カ月たった七五ドルの大特価は明日までです」。最後に、プレッシャーをかけて成約に持ち込み、お金を支払わせることだ

セールスは回収が命だ。金を請求して終わりじゃない

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『なぜ、ハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?』フィリップ・デルヴス・ブロートン・著 プレジデント社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833420570

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◆目次◆

序章 世界を動かしているのはセールスだ!
第1章 拒絶と失敗を受け入れる
第2章 ストーリーと共感力で売り込む
第3章 生まれつきか、経験か
第4章 教祖と信者
第5章 誰にでもチャンスはある
第6章 芸術作品を売るということ
第7章 仕事と自我を切り離す
第8章 複合的な才能
終章 ものを売る力と生きる力

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