2013年4月5日

『上司の鬼31則ノート』 染谷和巳・監修 プレジデント書籍編集部・編 Vol.3181

【上司の心得!70万部ベストセラーのノート版】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833420384

本日の一冊は、シリーズ累計70万部のベストセラー『上司が「鬼」とならねば部下は動かず』の、待望のノート版。

※参考:『上司が「鬼」とならねば部下は動かず』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833416972

2000年当時でさえ、賛否両論あった本ですから、このご時世に出したら,さらに物議を醸すこと間違いなし。

それほどのモーレツ上司本ではありますが、そうは言っても70万部のベストセラー。

ここできっちり内容をチェックしておきましょう。

著者は、上司を「仏」の上司と「鬼」の上司に分類し、「鬼」上司になることを勧めますが、その理由は以下の通りです。

<民主的意識を強く持つ仏の上司は、自分自身も成長せず、部下をも成長させない横着者にすぎない。そして、そんな人間ばかりが集まった部門や会社が今後、成長するわけもない>

<社員を育てることが大事だから、あえて上司は鬼にならなければいけない>

では、どうすれば部下を育て、組織を勝利に導く「鬼」上司になれるのか? 本書にはそのための心構えが書かれています。

<「長」の肩書をもらったら「この人が上司だ」と思われるような態度、行動をとらないと、仲良し迎合の関係が続いてしまう>

<報告することが部下の義務なら、報告させることは上司の義務>

<部下が「自分には不可能だ」と思うことをやらせてはじめて、部下は成長する>

創造性が大事な時代、「反抗分子、異端児」を頭から否定するのはどうかとも思いますが、概ね、人間の性質をふまえた現実論だとは思います。

取り返しがつかないという点で、とりわけ以下のポイントは重要ではないでしょうか。

<部下が不満を述べたとたん、出した命令を引っ込める上司がいる。その瞬間、上司が出す「命令」は「撤回可能のお願い」にすぎないと部下に思われてしまう>

<部下と一緒になって会社の悪口を言ったときから上司は上司でなくなる>

マキャヴェリの『君主論』が批判されるように、本書にもそれなりの批判が寄せられるでしょうが、マネジメントの現実を受け止められるかどうかも、マネジャーの素養のひとつ。

偏見を持たずに読んでみたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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部下に対して命令できる人物か、できない人物か。会社は上司の管理能力をしっかり見ている

「長」の肩書をもらったら「この人が上司だ」と思われるような態度、行動をとらないと、仲良し迎合の関係が続いてしまう

報告することが部下の義務なら、報告させることは上司の義務

部下が「自分には不可能だ」と思うことをやらせてはじめて、部下は成長する

厳しくしなければ、できる部下はさっさと辞めていき、できない人ばかりが残るような弱い会社になってしまう

部下に仕事を教えずに自分だけが必死に働く上司は会社から見れば有能といえない

わが子には嫌われたくないという社長の気持ちが、どれだけの会社を潰してきたか(中略)会社経営で必要なものは、「やさしさ」より「強さ」である

部下が不満を述べたとたん、出した命令を引っ込める上司がいる。その瞬間、上司が出す「命令」は「撤回可能のお願い」にすぎないと部下に思われてしまう

部下と一緒になって会社の悪口を言ったときから上司は上司でなくなる

方針や指示を変えるときは部下にきちんと頭を下げて、「すまない」と詫びてから決定を撤回することだ。一度下した決定を翻すということは、それくらいの重みを持つのだと、肝に銘じておくべきだろう

辞令には部下を切る剣も含まれている

厳しい管理なしにミスや事故や損失のない組織など、つくれない

愛社精神や会社に誇りを持てない人はいい仕事ができない

社員には経営者の言葉を教えることから始めなければならない

一番叱るべき部下は「仕事ができない人」でも「やる気のない人」でもない。「報告しない人」だ!

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『上司の鬼31則ノート』染谷和巳・監修 プレジデント書籍編集部・編 プレジデント社
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◆目次◆

イントロダクション 鬼上司の存在なくして企業の繁栄なし!
第1章 会社は戦闘組織と心得よ!
第2章 心の中のサラリーマン意識を捨て去れ!
第3章 上司たる者の条件
第4章 部下を管理できる上司になる!
第5章 部下をうまく動かせない人は上司の顔をしてはいけない
第6章 挨拶こそしつけの基本!
第7章 やさしい上司になるな!利益を出せる上司になれ!

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