2012年12月11日

『電子書籍を無名でも100万部売る方法』ジョン・ロック・著 vol.3066

【電子書籍でベストセラーを出す方法?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492044809

1800年代半ばのアメリカで、ゴールドラッシュが起こった時、一番儲けたのは破れにくいジーンズを作ったリーバイスだった、という笑い話がありますが、本日ご紹介するのもそんな一冊。

アマゾンKindle上陸直後のタイミングで出された、電子書籍をベストセラーにする方法、その名も『電子書籍を無名でも100万部売る方法』です。

著者は、Kindleで累計100万部以上の電子書籍を売ったとされる、ジョン・ロック氏。

本書によると、現在、Kindleには計14名のミリオンセラー作家(単体か累計かは明記していません)がいるようですが、著者はその貴重な一人。

本書には、著者がどうやって自分をブランディングしていったか、どうやってファンを作っていったか、どんな視点で本を企画・執筆していったかが書かれています。

ページ数が180ページ弱と少なく、1ページあたりの文字数も少ない。

「駄本」の臭いがプンプンする本ですが、いくつか、既存の出版業界にはない視点が入っていて参考になりました。

プロが作ったのとはまったく違うマーケットを構築する、発売当初から主人公の名前をブランド化する、最初から5冊の書籍コンテンツを用意するなどは、なかなか言われないことで、良い勉強になりました。

もっと内容が詰まっていたらと悔やまれますが、現状、電子書籍について学ぶには、押さえておきたい一冊。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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多くの読者がこう考える。「この作家のことは知らないけど、たった99セントだし……」この瞬間、インディーズ作家とプロ作家との立場が逆転する。プロ作家が自分の本を99セントで売ることは難しい。なぜなら、彼らが契約している出版社はすでに多額のコストをかけており、簡単に安売りすることができないからである

値上げをする場合においても、私の大切なファンのために、2~3週間は友情価格で提供する。なぜなら、私は彼らにお世話になっているし、これによって感謝の気持ちを伝えられるからである

出版関係者に依頼し、自分の強みと弱みを分析してもらった。スポーツ選手のトレーナーのようなものだ。コストとして2000ドル(約16万円)がかかったが、自分を客観視するためにも必要な投資だった

私は書籍の発売当初から、主人公の名前をブランド化することに専念した。それによって、主人公「Donovan Creed(ドノヴァン クリード)」はブランドになり、自然と広がっていった。小説がまだ読まれる前から、主人公が有名になるのである

固有名詞をブランド化する最もシンプルな方法は、ウェブ上のあらゆるメディアに統一感を持たせることだ

多くの作家は、本を書き上げ、それからマーケティングに注力する。だが、1冊目で書籍が大ヒットしたらどうするだろう?読者が書籍をもっと読みたいと願っても、買うことができないのである。私の場合、すでに5冊を出版していたので、1冊買って気に入った読者の多くは、他の書籍も購入してくれた

ニッチ読者の数には限りがある。母数の上限が決まっているのだ。ではニッチ読者の母数を増やすには、どうすれば良いのだろう? 答えはシンプルだ。第二、第三のニッチ作品を執筆するのである

作品の冒頭に、短く強力なレビューや宣伝文を載せると良い。リリース前に友達や仲間に読んでもらい、その感想やメッセージから引用するのが効果的だ

口コミが生まれやすくなる印象的なシーンをつくる

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『電子書籍を無名でも100万部売る方法』ジョン・ロック・著 東洋経済新報社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492044809

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◆目次◆

PART1 キンドルで電子書籍を100万部売った男の物語
PART2 成功の4つの鍵
PART3 電子書籍を自力で100万部売る方法

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