2012年12月15日

『問題です。2000円の弁当を3秒で「安い!」と思わせなさい』山田真哉・著 vol.3070

【必読】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4093460906

本日の一冊は、160万部突破の大ベストセラー『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の著者、山田真哉さんによる注目の新刊。

※参考:『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334032915

商売には、必ず勘所というものがあり、商売人の家では、それを代々子どもに語り継いでいます。

前述の『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』もそうでしたが、この著者の真骨頂は、この商売の「勘所」を、事例をもとに紹介し、会計の手法で分析している点。

今回は、

・どこの街にでもあるさびれた焼肉屋がなぜ潰れないのか?
・高級料亭が格安ランチを手掛けるのはなぜなのか?

そのカラクリを解くのを皮切りに、会計や商売で欠かせないコンセプトをいくつも紹介しています。

<定期低収入と不定期高収入のバランス>
<機会損失(オポチュニティーコスト)>
<埋没費用(サンクコスト)>
<プロスペクト理論>
<単位交換>

これら有益な概念が学べると同時に、ビジネスマンが押さえておくべき会計知識が実践的な形で最小限まとめられています。

<資産と負債にはそれぞれあるルールが貫かれています。それは、「現金に近いものを上から順に並べる」というルールです>
<(キャッシュフロー計算書で一番大事なのは)「現金および現金同等物の増減額」がプラスかどうか>

まさに、ビジネスマン待望の会計書の登場。

これはぜひ買って読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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バイヤーにとって重要なのは、お客さんを納得させる「値付けセンス」と、「適切な仕入れ数」を見極める能力

「潰れそうで潰れない店」の王道パターンはもっと他にあります。それは、売上バランスがいいことです(中略)もっと詳しく言うと、「定期低収入と不定期高収入のバランスがいいこと」

たとえば、昔ながらの書店や洋品店や自転車店。あなたの住む街に「なぜ潰れないの?」と不思議に思う店があったら、周囲数百メートルを調べてみてください。学校、病院、警察署、郵便局……。きっと、公的な機関があるはずです

定期高収入があり得るのは、とても立地のいい不動産を持っているとか、特許を取っているとか、著作権を持っているなど、とにかく権利として守られているものだけと言っても過言ではありません

一見、高級料亭に不釣合いな格安ランチは、安定した現金収入をもたらすありがたい存在なのです。わざわざ1000円のためにカードを使うのは少数派でしょうから。「カードを使わせないこと」=「現金収入であること」が大事なのです

物が売れない時代にあって、「午前中で売り切れてしまう人気商品」という評判は、どんな宣伝文句よりも強い説得力を持つでしょう。「買えないかもしれない」という不安が、ブランド価値を高めるのです

近所のスーパーや魚屋さんにお願いし、牡蠣の殻を集め、売り場に殻を60個飾ったうえで、『牡蠣60個分の牡蠣肉エキスが入っています!』とアピールしたのです。すると、どうでしょう。「牡蠣60個が1000円なんて、安い!」という印象をお客さんに与えることに成功し、月たった3本だった売上が、月間100本に迫るヒット商品になったのです

価格が異なる商品が複数並ぶと、その中間価格が判断の基準となる

「貸」は自分の財産のこと、「借」は他人から借りている財産のこと

資産と負債にはそれぞれあるルールが貫かれています。それは、「現金に近いものを上から順に並べる」というルールです

(キャッシュフロー計算書で一番大事なのは)「現金および現金同等物の増減額」がプラスかどうか

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『問題です。2000円の弁当を3秒で「安い!」と思わせなさい』山田真哉・著 小学館
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4093460906

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◆目次◆

開講の言葉
1日目 平社員会計学
第1講 「商売には4つのタイプしかない」
第2講 「平社員会計学とは」
第3講 「会計とは」
2日目 数字力
第4講 「数字のテクニック」
第5講 「数字のロジック」
3日目 社長会計学
第6講 「財務三強」
第7講 「貸借対照表」
第8講 「損益計算書とキャッシュフロー計算書」
4日目 パーソナル・ファイナンス
第9講 「老後の蓄え必勝法」
第10講 「資産運用」
第11講 「消費税増税の対策まとめ」
閉講の言葉
索引

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