2012年10月10日

『フェルドマン式知的生産術』ロバート・アラン・フェルドマン・著 Vol.3004

【これは実用的!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833420244

知的生産やアイデア発想の本は、世に山ほどありますが、そのほとんどはコピーライターや商品開発担当など、クリエイティブ系の方が書いた本。

ビジネスマンが情報を分析して意外な結論を導き出したり、未来予測をしたり、数字を読み解いてプレゼンする、そんなノウハウを書いた本は、それほど多くなかったように感じます。

本日ご紹介する一冊は、イエール大学を経て、MITで経済学博士号を取得、その後IMF、ソロモン・ブラザーズを経て、現在、モルガン・スタンレーMUFG証券チーフエコノミストを務めるロバート・アラン・フェルドマン氏が、その知的生産術を公開した一冊です。

エコノミストや経営コンサルタント、ジャーナリスト、講師、各種士業をはじめ、知識でメシを食う職業はたくさんあるわけですが、本書は、そんな方にこそ役立つ一冊。

「情報と情報をつないで、そこに新たな意味を見いだせる人」という欧米式の専門家のとらえ方に始まり、違いを生み出すためにどう情報を分析するか、どうプレゼンするかが詳しく書かれています。

分析のツールとしての需給曲線や、物語を伝えるための7つのパターン、『The Elements of Style』から著者が学んだ文章の書き方、「対立軸」を用いて情報を「分類」する方法など、知的生産のさまざまなヒントが載っていて、じつに重宝します。

◆クリストファー・ブッカーによる「物語の7つのパターン」
「怪獣退治」
「悲劇」
「再生物語」
「喜劇」
「冒険」
「放浪と帰還」
「立志伝」

◆『The Elements of Style』から、著者が参考にしている5つのルール
1.いらない言葉を省く
2.二重否定を使わない 
3.文章は単純な構造に
4.能動態を使う
5.強調したい言葉を文章の最後に持ってくる

著者が言うように、情報があふれるインターネット時代には、説明を受ける顧客の側もプロと同じ情報を持っています。

だからこそ、知識プロフェッショナルは、「情報から導き出した絵=結論」を売らなければならないのです。

本書には、知的生産に携わる方が、効果的に「意見」「結論」を生産できるように、ノウハウが示されています。

ホワイトワーカーの教養として、ぜひ押さえておきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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専門家の能力として共通しているのは「AとBという情報を持っていること」ではなく、「AとBという情報からCという結論が導き出せること」つまり「情報と情報の関係をつくる力」なのです。それが分析力です

意外な結論を説得力のあるかたちで提示するには、物語性と、その物語を裏付ける数字のコンビネーションが効果的です

肝心なポイントは、需要曲線、供給曲線がどういうもので、何があったらシフトするかを整理して頭に入れておくことです

◆『アニマルスピリット』の教訓
この本には、バブルが発生するときに決まって語られるストーリーがあると書いてあります。それは、「新技術によって世の中が変わる、未来は明るい」というストーリーです

◆クリストファー・ブッカーによる「物語の7つのパターン」「怪獣退治」「悲劇」「再生物語」「喜劇」「冒険」「放浪と帰還」「立志伝」

人に何かを伝えるには、最初に目的を決めることが大事です。何のために、誰に向けて、何を伝えようとしているのか。そこから逆算することで、プレゼンの方法が決まります

◆『The Elements of Style』から、著者が参考にしている5つのルール
1.いらない言葉を省く 2.二重否定を使わない 
3.文章は単純な構造に 4.能動態を使う
5.強調したい言葉を文章の最後に持ってくる

非常に複雑な事象や現象を、予備知識のない人にわかりやすく説明するときにまず考えるべきは、「分類」です。そのための
もっとも簡単な方法が対立軸を用いることです

人間力は大きく三つに分けられます。一つ目は会話力、二つ目は交渉力、三つ目は人観力(人を見る力)です

◆意見が対立する三つの原因
1.情報の違い 2.解釈の違い 3.損得の違い

外国語を覚えることは、その人の「ハブ性」を高めます

商売力の欠けたアナリストは「いままでこういうことがあった」と過去の問題を得意になって分析しますが、「これからどうなるのか」についての視点が抜け落ちています。顧客がほんとうに知りたいのは「これからどうなるのか」です

相手との間に信頼関係をつくるためには、「相手のために働いている」という「忠実義務」が必要

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『フェルドマン式知的生産術』ロバート・アラン・フェルドマン・著 プレジデント社

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833420244
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◆目次◆

第1章 混沌から意味を引き出す「分析力」
第2章 逆算して組み立てる「プレゼン力」
第3章 意見の違いを乗り越える「人間力」
第4章 下品になってはいけない「数字力」
第5章 見落としがちな「時間・エネルギー管理力」
第6章 「ハブ性」で勝負する「言語力」
第7章 自分ブランドで差別化する「商売力」
第8章 組み合わせて動かす「結合力」

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