2012年9月6日

『バフェットの株式ポートフォリオを読み解く』 メアリー・バフェット、デビッド・クラーク・著 Vol.2970

【天才投資家が見た、優良企業の条件】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484121182

『いい会社をつくりましょう』『日本でいちばん大切にしたい会社』。

「いい会社」にはいろんな条件があると思いますが、なかでも外してはいけないのは、「競争優位性を持っている」ということではないでしょうか。

競争優位性がなければ、利益は減り、取引先や社員にも還元できない。つまり、関わる人々を幸せにできない。

では、どうすれば競争優位性を持つ会社が作れるのか。

そのヒントとなるのが、じつは「株式投資」に関する本です。

なかでも、一流の投資家が書いた「銘柄選択」の本には、良い企業と悪い企業を見極める視点が明確に書かれており、起業や経営の参考になります。

名著『プロフェッショナルマネジャー』に書かれている「三行の経営論」が教えるように、「終わりから始めて、そこへ到達するためにできる限りのことをする」のが正しい経営ですが、株式投資本は、その「終わり(ゴール)」、つまり経営者が目指すべき優良企業の姿を教えてくれるのです。

本日ご紹介する一冊は、世界一の投資家、ウォーレン・バフェットの投資法と、彼が実際に投資している銘柄を、バフェットをよく知る二人が分析した一冊。

アメリカン・エキスプレス、BNYメロン、コカ・コーラ、コノコフィリップス、コストコ、グラクソ・スミスクライン、ジョンソン・エンド・ジョンソン、P&Gなど、2011年現在、バフェットが所有している17銘柄を徹底分析し、それぞれの企業の高収益の秘密に迫っています。

本書には、2011年現在、バフェットがどの銘柄をいくら所有し、いくら儲けたかが赤裸々に書かれており、分析を読めば、バフェットの目のつけどころがわかるようになっています。

歴史ある老舗、独占企業、研究開発費の少ない商売、インフレでも利益を上げられる商売など、さまざまな投資の視点が示されており、投資家はもちろん、経営者にとっても参考になる一冊です。

同じ手法で淡々と続く収益率の分析がややかったるいですが、そこを除けば、じつに勉強になる一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

—————————————————
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
—————————————————

バフェット流の考え方によれば、株価が下がるにつれて、投資が成功する見込みは高まる

バフェットは、誰もが「買い」に走るような上げ相場で売り抜け、現金持ち高を大きく増やす。そして上げ相場が頂点に達するまでの二~三年の間、何もしないでいる

バフェットの成功の秘訣は、まず初めに、ほかの投資家が現金を持っていない時に現金を持つことにある。後はひたすら待つ。そして株式市場が下落し、優良企業の株価が割安になったその時に買いに出るのである

バフェットが見ているのは市場ではなく、企業の株価

実際、バフェットの株式ポートフォリオを見ると、歴史ある製品やサービスを販売している老舗企業ばかり

コカ・コーラは一〇〇年以上もの間、同じ製品を製造・販売している。新製品の研究開発にほとんど資金を投じることもなく、摩耗さえしなければ製造機械を取り替える必要もない。つまり工場や設備を、取り替える必要が生じるまで最大限経済的に使用することができる

バフェットは、永続的な競争優位性を持つ企業を見極める主な目安をいくつか発見した。その最たるものが、企業の過去一〇年間の利益実績である

◆収益の安定しない企業の2つのタイプ
1.「価格競争型」製品を製造している企業
2.絶えず改良や再設計を施さなければ、競争力を維持できない企業

実は、アメリカン・エキスプレスのほうが、マスターカードや
VISAよりも一取引あたりの利益が大きい

アメリカン・エキスプレスは、インフレでも利益を上げられる
「バフェット好み」の企業

ワクチン事業は、きわめて魅力的なビジネスである。予防接種一回分のワクチンを製造するのにかかるコストは一・五〇ドル程度だが、それをおよそ九ドルで国に売ることができるからだ

長期投資の対象として見た場合、ジョンソン・エンド・ジョンソンのような国際企業には国内企業より有利な面がある。それは、海外の事業で得た利益は、アメリカ本国に還流しないかぎり課税されないことである

◆永続的な消費者独占力を持つ企業かどうかを判断する目安
・その企業が現在提供している製品やサービスは、一〇年後にも提供されているか?
・自分はその製品やサービスの機能を十分に理解しているか?
・競争力を維持するために多額の研究開発費が必要か?
・その企業は市場を独占しているか? あるいは、販売している製品やサービスを競合企業よりも低コストで提供できるシステムを備えているか?

————————————————

『バフェットの株式ポートフォリオを読み解く』メアリー・バフェット、デビッド・クラーク・著 阪急コミュニケーションズ

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484121182
————————————————-

◆目次◆

はじめに
I バフェットの投資戦略
第1章 バフェットの投資戦略の歴史と進化
第2章 バフェットのお気に入りは老舗企業
第3章 安定した収益
第4章 バフェットの疑似債券
第5章 将来の収益率を予想する
第6章 一株あたり純資産の実績を参考に消費者独占型企業を見つける
II ケーススタディおよび投資価値の評価
第7章 アメリカン・エキスプレス・カンパニー
第8章 バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)
第9章 コカ・コーラ・カンパニー
第10章 コノコフィリップス
第11章 コストコ・ホールセール・コーポレーション
第12章 グラクソ・スミスクライン
第13章 ジョンソン・エンド・ジョンソン
第14章 クラフトフーズ
第15章 ムーディーズ・コーポレーション
第16章 プロクター&ギャンブル・カンパニー
第17章 サノフィ
第18章 トーチマーク・コーポレーション
第19章 ユニオン・パシフィック・コーポレーション
第20章 USバンコープ
第21章 ウォルマート・ストアーズ
第22章 ワシントン・ポスト・カンパニー
第23章 ウェルズ・ファーゴ&カンパニー
第24章 マンガー、コームズ、ウェシュラーの投資戦略
おわりに

この書評に関連度が高い書評

この書籍に関するTwitterでのコメント

同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー