2012年8月17日

『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』 田村耕太郎・著 Vol.2949

【海外に行こう。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838724462

本日の一冊は、エール大学上席研究員、ハーバード大学研究員を経て現在、世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク、ランド研究所の唯一の日本人研究員、田村耕太郎さんによる一冊。

現在の日本は、急速に進む高齢化とそれに伴う医療費の増大、若者の就職難、失業、格差拡大など、国内に希望が見出しにくい状況になっていますが、世界に目を向けると、まったく違う可能性が広がっています。

著者は、その可能性に目を開かせるために、世界で繰り広げられるエキサイティングな光景やビジネスシーンの数々を紹介し、若者を鼓舞しています。

インターネットの時代になって、あたかもすべての情報が入ってくるように思える昨今ですが、世界に出ると、日本はむしろ情報鎖国の状態にある。

あくまで著者が見聞きしたものを論じている本のため、当然偏りはあるでしょうが、読めば読むほど、若者がいかに限られた可能性の中でもがいているかがよくわかります。

アブダビ政府が2兆円かけてF1グランプリ開催のためだけに作った人工島、一晩のレンタル料金が1200万円のロシア最高級クラブのテラス、世界を代表するビーチリゾート、サンタモニカにほど近い世界最強のシンクタンク、ランド研究所。

じつにワクワクする海外情報が、著者のアグレッシブな文体で紹介される、啓発の書です。

後半は、海外に進出して成功した日本人の事例や、海外進出のモデルケースをまとめており、これから世界に打って出たい若者には、ピッタリの読み物です。

シンガポール、インドなどへの留学・渡航を考えている人には、情報源もまとめられているので、参考になるでしょう。

これから留学を考えている人、思い切って海外ビジネスに賭けてみたい人は、ぜひ読んでみてください。

—————————————————
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
—————————————————

学ばなければいけないのは言葉だけではなく、多様な背景を持つ人材に囲まれた時の対応力や人間関係力

断言しよう。ネットで得られる情報では、君がたった一度の人生を思い切り悩み、楽しみ、生き抜いていくためには、足りない

アラビア海に浮かぶ人工島でのこと。アブダビ政府が2兆円以上のお金をかけて、F1グランプリ開催のためだけに造った島。そこにはサーキット場とそれを覆うように建つモダンアート風のホテルと巨大マリーナがある(中略)バブル時代の日本の成金も恥ずかしくなるくらいの、こんな桁違いな成金の、成金らしい振る舞いを君は見たことがあるか!

君は今世紀にもしっかり残る、本当の貧困を見たことがあるか?目を輝かせ、その貧困から立ち上がろうとするパワーを君は見たくないか!

最上階のテラスにシャラポワをはるかに超える美貌とスタイルを持つ美女たちが集っている。彼女たちを彩る、信じられない大きさと輝きの宝飾品。テラスの一晩のレンタル料金は1200万円! これを高級ワインを飲みながらキャッシュで支払うのは、30代のロシア人の若手実業家だ

イタリアはインドの力を使って最後の新興市場アフリカ市場を果敢に攻めている

日本にいて日本語しかわからないとどんどん情報弱者になっていく

世界で自分のライバル(モデル)を見つけよう!

外国人と日本の会社内での雇用を争う時代になったのだ。グローバル化は国外の話ではない。国内でも世界の人材との競争が始まっているのだ。もう日本語の壁が日本人の雇用を守ってくれないのだ

「ハングリー精神というのは、外的環境から得られるもの」
(インド留学中の学生 西嶋悠加乃さん)

世界人口の60%を占めながら、いまだにGDPは世界の20%ということは、世界平均の1人当たりGDPになるまでに、アジア経済は3倍大きくなる可能性があるのだ

第一のお薦めは欧米の一流MBAか経済学

————————————————

『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』田村耕太郎・著 マガジンハウス

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838724462
————————————————-

◆目次◆

「とりあえず今行け!」と私が言う理由
「日本人力」を生かして世界に活躍する先人たち
「学ぶor働く」、海外でめいっぱい果実を得るために海外進出の本当の果実

この書評に関連度が高い書評

この書籍に関するTwitterでのコメント

同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー