2012年3月9日

『その話し方では軽すぎます!』矢野香・著 Vol.2788

【NHK流、正しい日本語表現】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799101161

本日の一冊は、NHKでのキャスター歴16年という、現役報道アナウンサーが、信頼を勝ち取る話し方のコツを記した一冊。

東日本大震災の報道で株を上げたのは、民放ではなくNHKでしたが、その理由は、事実を正確に、正しい日本語で、正しい伝え方をしたおかげです。

ややもすれば、「面白味がない」と言われがちなNHKですが、公の信頼を勝ち取る姿勢、ノウハウには一日の長があります。

本書『その話し方では軽すぎます!』は、そんなNHKで16年間学んだ著者が、「社会的に望ましい」プレゼン、スピーチのコツを述べた一冊。

本書の冒頭にも書いているように、<話し方に重みがあるのか、ないのか。この差が信頼できるか、できないかという判断に直結する>わけですが、著者によればこの「重み」は、意図的に作り出すことができます。

好印象の要因となる「親しみやすさ」「活動性」「社会的望ましさ」のうち、自分はどこを狙うのか、そのためにどんな内容を、どんな話し方で伝えればいいのか。

本書には、その具体的テクニックが書かれています。

冒頭~1章は正直退屈ですが、2章「話し方を改善する7つのポイント」以降は、がぜん面白くなります。

他人事
たにんごと× → ひとごと○
一段落
ひとだんらく× → いちだんらく○
施策
せさく× →しさく○
三階
さんかい× → さんがい○
うらめん× → りめん○

などといった正しい日本語の読みや、

日本銀行
にほんぎんこう× → にっぽんぎんこう○
日本郵船
にほんゆうせん× → にっぽんゆうせん○

などの固有名詞の読み方、

「たくさんの人が亡くなった」× → 「大勢が亡くなった」○

など、正しい日本語表現のあり方が、伝え方のコツと一緒に、まとめられており、じつに参考になります。

ほかにも、公の場でのスピーチのコツや、謝罪会見のポイントなど、プロのテクニックがいくつも紹介されており、これは重宝する内容。

非常時、公の場で信頼されるリーダーになるために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人が相手に好印象を与える要因は、「親しみやすさ」「活動性」「社会的望ましさ」という三つ

ある心理学の実験で、相手に印象を与えているものは、「その人の声、顔や服装、体格の順で影響が強い」と報告されています

「親しみやすさ」を狙う人は、やや高めの声でゆっくりと話します。「社会的望ましさ」の人は、反対に低めの声で、ゆっくりと話してください。「活動性」の人は、やや高めの声で速めに話すように心がけてみてください

肩書と印象が釣り合っていない原因は、「肩書と年齢・性別」「肩書と言葉づかい」「肩書と見た目」の三つの組み合わせが考えられます

モノマネされるくらいの特徴をつくるには、言語表現を使うのが一番簡単です。つまり口グセです

◆話し方を改善する7つのポイント ※一部紹介
1.具体的に発言する
2.事実と感情を分けて表現する
4.絶えず動かない
5.言葉の語尾をきちんと下げる
7.高めの声で話さない

内容を正確にするポイントは三つです。まず「数字・固有名詞を示す」、次に「情報源を明らかにする」、そして最後に「推測は話さない」ことです

話に重みをつくるものは「事実」です。事実が入っているからこそ、その話は説得力を生み、信頼を勝ち取ることができます

「有言実行」は「不言実行」をもじって生まれた言葉

「評価する言葉」は削除する

文全体のイントネーションは、文のはじめの音が一番高く、し
だいに音程が下がってきて、文の終わりでは下がりきるのが正
しい日本語の発音です

頭を下げながら声を出さない

「たくさんの人がいる」は許せても、「たくさんの人が亡くなった」という表現はふさわしくないと感じるのです。そのため「大勢が亡くなった」と言うべきなのです

「実は」を頻繁に使わない

足音はしゃべります。元気なときと、落ち込んでいるときの足音は違います

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『その話し方では軽すぎます!』矢野香・著 すばる舎
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799101161
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◆目次◆

1章 人前で話す立場になったら、厳守してほしいこと
他人に「与えたい印象」をお決めください
2章 軽い「話しグセ」を改善する!7つの即効策
余分な言葉・動作を取り除きましょう
3章 エグゼクティブの「やってはいけない」言動リスト
「過剰敬語」「安直な行い」はココを見直します
4章 クラス感が漂う「自己演出」の基本
信頼を勝ち取る「次のステップ」へ進みましょう
5章 隙(すき)をつくらない!人前に立つときの「万全策」
「あがり防止策」「注意すべき所作」を指南します

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