2011年10月31日

『経営の心得』 小山昇・著 Vol.2658

【社長をやる気にする心得書】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/447979333X

本日の一冊は、赤字続きの会社を年商39億円にまで引き上げ、そのノウハウで指導した344社のうち、67社が過去最高益を記録しているという著者が、その経営の心得を示した一冊。

景気が悪い、人口が減る、優秀な社員がいないなど、どんなに言い訳をしても、しょせん業績なんて、社長の心意気ひとつ。

景気が悪くても業績は上がるし、人口が減るなら増えているところに進出すればいい。優秀な社員だって雇えばいいのだから、やはりすべての原因は社長にあるのです。

かつて、カリスマ的経営コンサルタントとして知られた一倉定氏は、「電信柱が高いのも郵便ポストが赤いのもすべて社長の責任である」と喝破したそうですが、本書はその現代版とも言える一冊。

1ページに1つの心得、全部で208の『経営の心得』が示されており、経営をする上で、たくさんの気づきが得られます。

<数字が人格>
<赤字は社長の甘え>
<クレームの発生責任はすべて社長にある>
<ダメな社長は「辞められたくない」と思って優秀な社員を甘やかす>

など、経営者にとっては耳が痛い言葉が並びますが、なぜか読んでいると、元気が湧いてきます。

原理原則を理解するほどに、経営の大変さとやりがいが伝わってきて、やる気が出るのが、本書の特長。

中小企業の経営者は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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社長の評価は数字がすべて。社長とは「数字が服を着て歩いている人」です

どんなにすばらしいことも、社長一人が勉強しても社内に浸透しません。社長と社員の差が広がって、社長の言うことはますます社員に伝わらなくなります

自分が守れないルールはつくらない

社長の方針が間違っているときもあります。そんなとき「社長の方針は間違ってるから、実行すべきでない」と言う幹部なら会社にはいりません。間違った方針を即座に実行すれば、当然業績はすぐ落ちます。すると、どんな社長でも間違いに気づく。そのときに方針を改めればいいのです。決定するのは社長。間違った方針だろうが、それをすぐに実行するのはじつに優秀な幹部です

社員は「自分にとって都合の悪いこと」は報告しない。それがまともな人間です。都合のいい話だけを聞いて「現場はうまくいっている」と考えるのはダメ社長。こっちから質問をして、本当のところを聞き出さなければなりません。報告とは「口で聞く」のが正しい

良いことを強制するのが社長の仕事

六回やらせて直らなければ、ダメ社員と考える

社員が「できない」というときは、「できない」のではなく、「やりたくない」のです

他人ではなく「前の自分」と比較して、伸びた部分を褒める。すると人は成長します

失敗を経験させないで部長職以上にすると、自分の立場だけを守る最低の人間になる

仕事ができる人に残ってもらうには「仕事はたいへんで、給料が高い」が正しい

能力のある人はどんどん異動させて、たくさんの経験を積ませる。反対に、できの悪い人は同じところでじっくり仕事に取り組ませる。これが基本です

「扱っていません」は「こんな商品を扱っていたら、ぜひ使いたいのに」というお客様の声。経営者はそれを吸い上げなければいけません

ライバル会社は自社のお客様を奪いながら、サービスの不足を教えてくれる

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『経営の心得』小山昇・著 大和書房
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◆目次◆

第1章 経営者の心得
第2章 人材育成の心得
第3章 人を動かす仕事の心得
第4章 営業の心得
第5章 事業選択、展開の心得

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