2011年9月12日

『仕事ができる社員、できない社員』吉越浩一郎・著 Vol.2609

【会社が必要とする人材の条件】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837924166

本日の一冊は、トリンプを19期連続増収増益に導いた吉越浩一郎氏が、できる社員の条件を語った一冊。

多作な著者ですし、テーマもありふれたものではあるのですが、この本、何といっても内容がいい。

いまどきのビジネス書ではなかなか言われない競争主義の考え方や、<ビジネスマンであれば「独立」を志すべき>という骨太な主張、著者しか知りえないエピソードが、読ませてくれます。

また、「人の上に立つこと」を前提に書かれているため、いざ上に立った時に何をすべきか、という考え方もしっかりと書き込まれているのが特長です。

プレイヤーとしては一流でも、マネジャー、リーダーとしてはまだまだという人に、耳の痛い内容となっています。

・「結果がすべて」と考える人
・「損な役回りを」買って出る人
・いつか独立したいと考えている人
・敵を敵のままにしておかない人
・常に先手必勝で動く人

これらは、氏が説くできる人の条件ですが、本文にはその意味するところと、具体的な仕事のTipsがびっしり書き込まれています。

正直、氏の本はやや食傷気味だったのですが、この本は良くできた一冊だと思います。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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仕事ができる社員は、「早く失敗に気づく」ことの重要性をわかっています

仕事ができる社員は、あらゆる仕事に「デッドライン」を設定します

「もっともっと」と上を目指す気持ちを持つことが、仕事ができる社員になるための前提条件

あなたは後れを取っていないでしょうか。自分を取り巻く狭い社会で生きることだけ考えていると、大局を見失います

「努力」に満足する二流、「成果」に満足する一流

千葉県柏市にある名戸ヶ谷病院は、「救急患者の受け入れを拒否しない」という姿勢を、開院以来二五年間、守り続けています。この病院には法の規定を超える医師の数がそろえられ、医師は必ず各科に一人、病院から車で五分圏内に住むことが決められているそうです。当直医は二人ですが、手が足りない場合はいつでも医師の呼び出しが可能だといいます(中略)「患者を拒否しないためにはどうすればいいか?」という問題に真正面から取り組んだからこそ、それを実現できているのです

敗者の“しんがり”は、実力者にしか務まらない

ビジネスマンであれば、「独立」を志すべきです。特に若い人には、そうあってほしいと願います

パクることができるのは「アイデア」のみです。パクったものを自分のものにするには、そのアイデアを自分の組織に合致するようにつくり上げる「プロセス」が重要

自分の実力より少し上のレベルの面白そうと思える内容が書いてある本を読みなさい

机の上が整理されている人は、一つのことに集中できる人です

段取りが得意な人は、食事をつくり終えたときには台所もきれいに片づいている

会社のレベルは、すべて「徹底度」で決まります

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『仕事ができる社員、できない社員』吉越浩一郎・著 三笠書房
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837924166

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◆目次◆

はじめに 私が経営者として、絶対に手放せなかった社員とは?
1章 こんな「考え方」ができる人
2章 こんな「習慣」がある人
3章 この「能力」を持っている人
4章 この「仕事の基本」を守る人
5章 この「要領」をつかんでいる人
6章 こんな「性格」をしている人
7章 こんな「価値観」で動く人

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