2011年7月19日

『現代版魔女の鉄槌』苫米地英人・著 Vol.2554

【情報に操作されないために】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/489451446X

「インターネットは衆愚のツールである」。

これは、土井がツイッター登場以前に、セミナー参加者にこっそり懇親会で話していたことです。

ツイッター、フェイスブックの登場により、いよいよ大衆の意見がメディア化し、衆愚を生む土壌が整ってきました。

古代アテネの凋落を招き、ソクラテスを死に追いやった衆愚。

今回の東日本大震災と、原発問題に関する一連の議論を見ていると、いよいよそのリスクが高まっていると、感じさせられます。

本日ご紹介する一冊は、脳機能学者であり、脱洗脳のエキスパート、苫米地英人さんが、この衆愚のリスクを指摘した一冊。

<新しいメディアが生まれるとき、必ず新しい【魔女狩り】が生まれる>

として、現在のわれわれを取り巻くメディア環境の危険と、情報を取捨選択するためのポイントをまとめた、注目の一冊です。

土井はキリスト教の専門家ではないため、宗教に関する記述は評価できませんが、権力とメディア、情報という点からいえば、著者の言っている通りだと思います。

<宗教はいつの時代においても、政治と権力に都合のいい教義をつくり上げるもの>だし、弱い心は詐欺に遭いやすい。

情報化時代に生きるわれわれが、心しておくべき内容だと思います。

当然、著者の主張に対しても疑う姿勢を保ちつつ、ぜひ読んでみたい一冊です。

————————————————————
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
————————————————————

脳が見たいものとはなんでしょうか? それは、【過去の自分にとって価値のあるもの】

あなたの生きている世界は、すべて【他人によってつくられた世界】なのです。あなたの見ているもの、あなたの行動、あなたの思考は他人によってつくられている可能性が高いのです

新しいメディアが生まれるとき、必ず新しい【魔女狩り】が生まれる

ツイッターを見ている人にはわかると思いますが、そのツイートに肯定的なリツイートが重ねられていくと、「いかにも、そのとおりだ」という気にさせられます

現代人は、写本と聞くと、写し間違いや改ざんを考えるせいか、そこに全幅の信頼を寄せる気になりません。ところが、それが印刷されたものになると、間違いのないものであると感じ、書物の内容にも信頼を置くようになります

いつの時代においても、「裏モノ」の伝播と増殖のスピードは、「表モノ」より圧倒的に速い

宗教はいつの時代においても、政治と権力に都合のいい教義をつくり上げるものです

宗教は検証されない

救いを求める人ほど、騙しやすいものはありません。金に困り、のどから手が出るほど金が欲しいと思っている人ほど、詐欺にころりと騙されるというのは、いつの時代も変わらぬ事情です

猜疑心と不満。その満たされない心に作用するのは、つねに宗教であり、言葉でした

現代の官僚組織になぞらえるとわかりやすいと思いますが、恒久的な専門組織は必ず腐敗の温床になっていきます。そのような組織は、権力にあぐらをかくだけでなく、つねに権力と既得権益の拡大を自己目的化していくからです

魔女という強烈な存在を生み出すことができなければ、キリスト教にとって本質的な“敵”を生み出せなかった

私たちの目に、権力者たちの直接の目的は容易に映りませんが、それでも彼らが食指を動かす先は、だいたい想像がつきます。なぜなら、それはお金に関係することに決まっているからです

————————————————
『現代版魔女の鉄槌』苫米地英人・著 フォレスト出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/489451446X

————————————————-

◆目次◆
序章 新たな魔女狩りが始まった!
第1章 聖書を凌ぐベストセラー『魔女に与える鉄槌』の秘密
第2章 魔女狩りの歴史
第3章 13日の金曜日に何が起こったのか?
第4章 フェイスブック、ツイッターから始まる現代の魔女狩り
第5章 現代の異端審問官
第6章 自由な人生を手に入れろ!

この書評に関連度が高い書評

同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー