2011年6月18日

『仕事で一番大切にしたい31の言葉』有森隆・著 Vol.2523

【偉大な経営者たちの言霊に触れる】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479793259

本日の一冊は、経済大国日本を創った有名経営者の言葉31と、彼らの生涯、武勲を、ダイジェスト版でまとめた一冊。

本来であれば、いわゆるお手軽本に分類される本なのですが、ジャーナリスト有森隆氏の力量によって、個性的な経営者たちの横顔と人生ドラマ、師との交流、偉業を成し遂げるまでの苦悩が、じつにヴィヴィッドに浮かび上がってくる良書に仕上がっています。

偉人一人にフォーカスするのではなく、彼らを支えた細君や片腕、マーケティング担当者、助言者など、さまざまな人物に注目することで、偉業のバックストーリーがよくわかる内容。

有名経営者たちの哲学を知る意味でも、有用な一冊です。

若い世代にとっては、戦後の日本を支えた名経営者たちの横顔と名言を知る、手っ取り早い手段。

経営者にとっては、先人たちの偉業から、ビジネスのヒントを得る、実用の書。

そして、これからの日本の復興のために活躍する現役のビジネスマンにとっては、闘志が湧いてくる、啓発の書となっています。

実用とドラマを兼ね備えた、じつに読み応えのある一冊ですので、ぜひ買って読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆鳥井信治郎が佐治敬三に言った言葉
「わてはこれまでウィスキーに命を賭けてきた。あんたはビールに賭けようというねんな。人生はとどのつまり賭けや。わしは何も言わん。やってみなはれ」(『へんこつなんこつ』より)

「強い者が生き残るものではない。賢い者が生き延びるものでもない。唯一、生き延びることができるのは変化ができる者である」(ブリヂストン創業者 石橋正二郎)

◆電通『鬼十則』 ※一部紹介
一、仕事は自ら「創る」べきで、与えられるべきでない。
一、「大きな仕事」と取り組め、小さな仕事は己を小さくする。
一、取り組んだら「放すな」、殺されても放すな、目的完遂までは……。
一、「摩擦を恐れるな」、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でない
と君は卑屈未練になる。

「商売は戦いなり。勝つことのみが善である。これが六五年間、激動の時代を乗り越えた、私の経営哲学である」(大正製薬の中興の祖 上原正吉)

「五〇年前、何人の人があなたの会社の名前を知っていたのでしょうか? わが社は、五〇年前のあなた方と同様に、第一歩を踏み出したところだ。五〇年経ったら、あなたの会社と同じくらいにSONYを有名にしてみせる。だから、この話はノーサンキューだ」(ブローバー社のOEMの提案を断った時の盛田昭夫の言葉)

「改革なんて一番バカな人がやることなんですよ。バカじゃなかったらできません」(武田薬品工業七代目社長 武田國男)

マーケティングで重要なのは、商品のネーミングだ。当初、「味精」と名付けた。これでは薬のようで親近感が湧かない。長男の三郎が提案したのが「味の素」だった。五音で呼びやすい。後に三代目三郎助を襲名する三郎は、まだ十八歳だった。斬新な広告で日本の食卓に革命をもたらし、広告宣伝の天才と謳われた三郎の感性は、このネーミングに現れている。三郎助は、即座に、この案を採用した

「社員諸君には、これまでの三倍働いてもらう。役員は一〇倍働け。私はそれ以上働く」
「会社で働くなら知恵を出せ。知恵のないものは汗を出せ。汗も出ないものは静かに去って行け」(土光敏夫)

「一〇〇歩先の見える者は狂人扱いされ、五〇歩先の見える者は多く犠牲者となる。一歩先の見える者が成功者で、現在を見得ぬ者は落伍者である」(小林一三の事業の師、岩下清周の言葉)

「まず、儲けようとは思わない。いい計画を立て、いい建物を建てる。そうすれば、必ず社会に受け入れられ、結果として儲かるというのが基本」(森ビル創業者 森泰吉郎)

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『仕事で一番大切にしたい31の言葉』有森隆・著 大和書房
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479793259

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◆目次◆

第1章 挑戦する勇気が出る言葉
第2章 情熱を奮い立たせる言葉
第3章 成功の秘訣がわかる言葉
第4章 トップを目指す気概を育てる言葉
第5章 仕事に対する姿勢を正す言葉

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