2010年11月20日

『丸見え経営』平本清・著 vol.2313

【「丸見え経営」のすすめ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478014566

本日の一冊は、テレビ東京系「カンブリア宮殿」で大反響を呼び、著書『会社にお金を残さない!』でも好評を博した、メガネ21相談役・平本清氏による一冊。

※参考:『会社にお金を残さない!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479792724

内部留保ゼロ、ノルマ・目標なし、管理職なし、人事・総務・経理の廃止など、常識外れの経営で注目を浴びる同社ですが、なかでもユニークなのは、給与・評価を社員にすべて公開しているという点。

このやり方は、もともと「オープンブックマネジメント」という言葉で広まり、その成果が報告されていましたが、同社は、これを進め、会社の財布を丸見えにしています。

このオープンブックの特徴は、社員の意識向上、そして経営者のモラルが向上する可能性があること。

そして、多くの会社がやっている、数字隠しのための手間や人件費が省かれるというメリットもあります。

中小企業が伸びて行くためには、社員の意識向上とコミュニケーションコストの低減が必須ですが、本書には、そのための方策が書かれています。

中小企業の経営者および幹部は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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もっと本気で情報をオープンにすることで社内・社外ともに真の信頼関係を築き、会社を成長させていくというスタイルもあります

事実世の中では、何かを隠すために、けっこうなお金、時間、手間が使われています

「キズ物・粗悪品・ワケあり品かもしれないけど、9割引だから一度お店に見に来てよ」と言われたほうが、よほどスッキリします

「あの会社はウソをつかない」「情報をすべて公開している」という信頼を得ることこそ、じつはもっとも現代的なビジネス戦略

「上得意」より「常得意」を大切にする

本当のことを包み隠さず話すからこそ、相手は信用してくれます。そして、相手を信用しているからこそ、その店(あるいは、その人)
から買いたいと思う。結局、この繰り返しでお客様はリピーターとなり、「常得意」となってくれます

会社のサイフを「丸見え」にすれば社員の意識は変わる

いい会社をつくりたいなら、「いい人たち」が集まるのと同時に、「よくない人たち」が去っていくことも大切です

私が思う「いい人たち」とは、経営者(あるいは、幹部たち)と、考え方、理念、モラルを共有できて、一緒にがんばっていける人のことです

個人の利益に執着する人はいらない

「21」では年収の上限が1000万円と決まっています

社員と会社が正しい信頼関係を築くには、「お金がないときは我慢してもらうけれど、お金があるときはきちんと支払う」というフェアなしくみが不可欠です

情報が伏せられていれば、能力が低く、会社への貢献度が少ないこともうやむやにできますが、「丸見え」ではそうはいきません

「社員のボーナス500万円」とだけ聞けば、社員に優しい会社と思われるかもしれませんが、会社が危機を迎えたときには迷わずボーナスをカットします

他人から奪うのではなく、もともとの全体量を増やすことはできないか。なんとかしてマーケットそのものを拡大することはできない
か。まずは、そこに注目して欲しいのです

お客様にも「いい集合・いい分散」が必要

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『丸見え経営』平本清・著 ソフトバンククリエイティブ
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◆目次◆

第1章 「丸見え」こそ、もっとも現代的なビジネス戦略!
第2章 丸見えシステムで最後に生き残る会社をつくる
第3章 丸見え経営で「競争」から「共存」へ
第4章 業界全体が「丸見え体質」を目指さなければならない!

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