2010年8月18日

『問題解決のためのファンクショナルアプローチ入門』 横田尚哉・著 vol.2219

【戦略思考はここから始まる】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887598327

テレビ「情熱大陸」で多くの視聴者を感動の渦に巻き込み、平均をはるかに上回る視聴率を叩き出した改善士・横田尚哉さん。

その横田尚哉さんのベストセラー『ワンランク上の問題解決の技術《実践編》』に次ぐ新刊がついに登場しました。

※参考:『ワンランク上の問題解決の技術《実践編》』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887596456

そのものすごい改善スキルの根本にあるのが、本日ご紹介する新刊、『問題解決のためのファンクショナルアプローチ入門』で紹介されている、「ファンクショナルアプローチ」なのです。

本書では、この「ファンクショナルアプローチ」を読者にわかってもらうために、道路、カフェのメニュー、ドライヤー、ハンコなど、身近な事例を用いて、それぞれの「ファンクション(役割、効用、はたらき、意図など)」を説明。

「ファンクション」に注目すると、まったく違った視点で問題解決できるという事実を、読んで実感できる内容となっています。

著者が指摘するように、企業活動が流れはじめると、カタチでの管理が始まり、カタチで指示して、カタチで判断して終わってしまいます」。

また、困難に直面して、どこからか商売の種を仕込もうと、他社のマネをするわけですが、これもファンクションを理解せずに行うため、失敗に終わってしまう。

これこそが、現在、日本が直面している問題なのです。

では、一体どうすればいいのか。

そう、本書を読んで「ファンクション」に注目する問題解決の方法を学べばいいのです。

あなたの会社が現在、どんな苦境にあろうとも、この「ファンクショナルアプローチ」を勉強することで、きっと打開策が見つかるはず。

戦略を考える経営者にはもちろんのこと、問題解決スキルを高めたいビジネスパーソンにも、おすすめの一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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企業に社員がいるように、あなたの中にも「思考」という社員がいます

「すべてのモノゴトには、ファンクション(役割、効用、はたらき、意図など)がある」

「これは誰のためなのだろうか」「これは何のためなのだろうか」と考えることから始めていきます。カタチはすばらしくても、ファンクションが達成できないものは、ムダである可能性があります。あなたが求めていたのは「長い布」ではなく、「帯の役割を果たす布」「タスキの役割を果たす布」だったのではないでしょうか

企業活動が流れはじめると、カタチでの管理が始まり、カタチで指示して、カタチで判断して終わってしまいます。効率化が進むにつれ、ファンクションが意識されずに、ますますカタチの世界にどっぷりと入り込んでいくのです

既にある型どおりにできているかどうかをチェックしたところで、何も新しいビジネスは生まれません。ファンクションが達成しているかどうかという視点でチェックしていくのです

「顧客はファンクションの達成を望んでいる」ことを忘れてはいけません。もっとあからさまに言えば、「顧客はファンクションの達成のために消費する」のです

ヒット商品が出ると、多くの模倣が始まります。しかし後続の大半は、その商品にどのようなファンクションがあるのかを理解せずに、ただカタチを真似するだけです。それでは、ヒット商品以上のヒットはできません

優れたビジネスマンは、ファンクションで捉えます。ファンクションで捉えるから、いろいろなカタチを創造することができるのです

日本で最初のレコード会社は、「日本コロムビア」(現・コロムビアミュージックエンタテインメント株式会社)だそうです。設立したときは、日本蓄音機商会という名前だったそうです。2010年には、設立100年目を迎えました。もう、蓄音機は販売していません。企業が永続していくヒントは、古いカタチの手放し方、新しいカタチのつかみ方にあるのかもしれません

「マニュアルは、みんなの《行動を合わせる》ために、《判断ミスを減らし》、《行動ミスを減らし》、《情報ミスを減らす》モノである」

私たちは未来を観るために過去や現在を観ているのです

「それは、ファンクションを達成するために、今でも最適な方法か」
「新たな事業として始める場合でも、同じ方法が選択されるか」

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『問題解決のためのファンクショナルアプローチ入門』横田尚哉・著 ディスカヴァー・トゥエンティワン

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887598327

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◆目次◆

1.タウン編
点字ブロックに見る顧客満足
街のカフェをファンクショナルに分析する
ウォークマンが30年以上も売れている理由
生産効率を上げる通勤スタイルを考察する
2.オフィス編
「部長、ハンコください」の“意味”を考える
社内規程は「誰のため?」
マニュアル地獄の社員たち
会社のロゴマークは「何のため?」
「ホウレンソウ」で作業効率は上がったか?
3.プライベート編
活用しきれていない家電のファンクション
ファンクショナルではない「リビング」は要らない
資格取得マニアの気持ちを考えてみる
フェイスブックとツイッター
人はなぜスポーツクラブに通うのか?
4.パブリック編
不案内な案内図
学校教育と企業内人材開発
道路拡幅工事のジレンマ
河川改修からビジネスのヒントをつかむ

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