2010年3月24日

『マネジメント─基本と原則 [エッセンシャル版]』P・F・ドラッカー・著Vol.2073

【ドラッカー再考】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478410232

NHKが特集して以来、すっかりブームとなってしまったドラッカーですが、今日はあえてこのドラッカーの『マネジメント─基本と原則 [エッセンシャル版]』をご紹介します。

経験上、わかっていることですが、どんなにいい本を、どんなに熱心に勧めても、読まない人というのは存在します。

そして、それを見るたびに、「もったいないなあ」と感じてしまうのです。

出会うべき名著と出会わないことは、人生において大きな損失です。

土井はこれまでに、数多くの名著を、このメルマガを通してお勧めしてきましたが、それでも、数多くの損失を読者のみなさまにさせてしまっていると思います。

その損失とは、読ませられなかったことによる、読者のみなさまの損失です。

土井の未熟さゆえに、本の魅力を伝えきれなかった、そんなことが数多くあったのではないかと推察します。

だからこそ、今回の『マネジメント─基本と原則 [エッセンシャル版]』はぜひ読んでほしい。

これは、マネジメントの本ですが、実際には思想書であり、自己啓発の書であり、人の生き方、組織のあり方を説いた本です。

どうすれば、人間が人間らしく働けるのか。個人は、組織は、どうやったらその責務を果たすことができるのか。

本書には、そのためのヒントが詰まっています。

「今日の財やサービスで満たされていない欲求は何か」

このドラッカーの問いに対して、土井は「信」であると答えます。

いまの日本に欠けている、人間を信じる気持ち、組織を信じる気持ち。

本書を読めば、きっとそんな気持ちを呼び起こすことができるはずです。

ぜひ、読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆マネジメントの三つの役割
1.自らの組織に特有の使命を果たす
2.仕事を通じて働く人たちを生かす
3.自らが社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題について貢献する

「顧客は誰か」との問いこそ、個々の企業の使命を定義するうえで、もっとも重要な問いである

人口構造だけが未来に関する唯一の予測可能な事象

今日の財やサービスで満たされていない欲求は何か

市場において目指すべき地位は、最大ではなく最適である

予測が戦略計画でないもう一つの理由は、予測というものが、可能性とその範囲を見つけようとするだけのものだからである。
起業家にとっての関心は、その可能性そのものを変える出来事である

仕事のうえの人間関係は、尊敬に基礎を置かなければならない

働きがいを与えるには、仕事そのものに責任を持たせなければならない。
そのためには、1.生産的な仕事、2.フィードバック情報、3.継続学習が不可欠である

仕事と収入を失う恐れがあるなかで、仕事や集団、成果に責任を持つことはできない。
責任の重荷を負うためには、仕事と収入の保証がなければならない

人のマネジメントとは、人の強みを発揮させることである。人は弱い。悲しいほどに弱い。問題を起こす。手続きや雑事を必要とする。
人とは費用であり、脅威である。しかし人は、これらのことのゆえに雇われるのではない。人が雇われるのは、強みのゆえであり能力のゆえである。組織の目的は、人の強みを生産に結びつけ、人の弱みを中和することにある

マネジメントたるものは、社会の問題に対して責任をとることが、自らの本来の機能を損ない傷つけるときには抵抗しなければならない。要求が組織の能力以上のものであるときにも抵抗しなければならない。責任が不当な権限を意味するときにも抵抗しなければならない

組織の目的は、凡人をして非凡なことを行わせることにある

意思決定は常に、可能なかぎり低いレベル、行動に近いところで行う必要がある

イノベーションの戦略もまた、「われわれの事業は何か。何であるべきか」との問いから始まる

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『マネジメント─基本と原則 [エッセンシャル版]』
ダイヤモンド社 P・F・ドラッカー・著

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478410232

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◆目次◆

第1章 企業の成果
第2章 公的機関の成果
第3章 仕事と人間
第4章 社会的責任
第5章 マネジャー
第6章 マネジメントの技能
第7章 マネジメントの組織
第8章 トップマネジメント
第9章 マネジメントの戦略
付章 マネジメントのパラダイムが変わった

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