2009年12月25日

『利益が見える戦略MQ会計』西順一郎・編著 宇野寛・著、米津晋次・著 Vol.1985

【15000社が黒字体質に変わった会計とは?】
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経営者のみなさんは、自社の経理担当が上げてくる数字に対して、本当は不満を持っていませんか?

土井は、創業以来、経理担当に「いくら投下していくらのリターンがあったのか」「いますぐ使えるお金はいくらか」をリクエストしていますが、いまだに実行されていません。

なぜ経理担当は、社長が欲している会計情報を提供できないのか?

それは、彼らが手掛けている会計が、じつは税務署のための会計だからなのです。

本日ご紹介する一冊は、売上高ではなく、粗利総額(MQ)を重視した戦略的な会計方法を指南した一冊。

決算書を見て安易なコスト削減を図ったり、会計数字を「率」で見てしまったりといった、やってしまいがちなミステイクをやり玉にあげ、どうしたら経営に生かせる会計を導入できるのか、そのヒントが示されています。

現在のような不況になれば、大事なのは売上高ではなく、粗利。

本書には、この粗利を重視した経営のヒントと、利益を出すためのちょっとしたTipsが載っています。

自社の会計を経営支援型の戦略的なものに変えるために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「戦略MQ会計」の「MQ」とは、粗利総額(付加価値額、限界利益総額)のことを言います。この「MQ」こそが、先々の企業経営を考えていくうえで、最も重要な数字であると位置づけているのです

税務会計で計算される利益と社長の儲けの感覚は、はっきりと違う

決算書の役割は、本来の目的である「対外報告書」であると割り切るのです

仕訳の意味がわからないということは、「借方と貸方(左と右)に表示されている勘定科目が、それぞれ増えたのか減ったのかがわか
らない」からなのです

人間は、どうしても“面積”の広いところに目が行きがちです。肝心な「売上高」よりも、表示面積が10倍広い「製造原価」や「販売費及び一般管理費」に目が行き、それが原価削減、コスト削減に真っ先に向かわせるのです

貸借対照表には「絶対額と評価額の2種類の金額が表示されている」

財務体質を分析したりこの先の資金繰りを考える場合には、決算書の表示額ではなく「絶対額」で考えなければなりません

「粗利総額」が「固定費」を上回れば利益が出るし、逆に「粗利総額」が「固定費」を下回れば、赤字となるのです。そして、そこに
は「売上高」は存在しません。つまり「売上高」と「利益」とは無関係なのです

「儲けるための会計」を考えた場合、コストダウンと利益アップは相反します

値引きの効果は一時的に得られても、お客はすぐに慣れてしまいます。値引きというのは「自分の儲けを減らす行為」なのです

経営安全率20%の企業とは、販売数量があと2割ダウンしてもまだトントンでいられる、という意味なのです

企業の利益Gは「粗利総額MQと固定費Fのバランス」で決まります。MQ>Fであれば黒字になり、MQ<Fであれば赤字になりま
す。売上高PQと利益Gには相関関係はありません

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『利益が見える戦略MQ会計』かんき出版 西順一郎・編著 宇野寛・著、米津晋次・著
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◆目次◆
序章 吉越式会議とは、どんなものか
第1章 吉越式、会議の考え方革命1「一つの議題は2分で判断できる」
第2章 吉越式、会議の考え方革命2
「会議は仕組み化・スピードアップのためにある」
第3章 吉越式、会議の考え方革命3
会議が社員を変える。リーダーが育つ
第4章 吉越式、会議の考え方革命4 会議は組織を変える、一体感を作る
第5章 吉越式会議は、どのように行われていたのか
第6章 社長から課長まで。吉越式会議は、こう実践せよ

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