2009年11月24日

『ザ・クリスタルボール』エリヤフ・ゴールドラット・著 vol.1954

【『ザ・ゴール』著者の最新刊!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478011907

本日の一冊は、アメリカMBAでもテキスト採用されているという名ビジネス小説『ザ・ゴール』の著者、エリヤフ・ゴールドラット博士による待望の新刊です。

※参考:『ザ・ゴール』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478420408/

今回の小説の舞台となるのは、インテリア用のファブリックを扱う小売チェーン「ハンナズショップ」。

売上不振に悩む主人公のポール・ホワイトは、ついに利益率でチェーン10店舗中、8位に転落。そこに追い打ちをかけるように、事故が起こります。

なんと、ショッピングモールの水道管が破裂し、モールの地下倉庫が使えなくなってしまうという緊急事態。

主人公ポールは、やむなく在庫を20日分だけ残し、残りを会社の地域倉庫に戻す。

しかし、この判断が、のちに奇跡を生むのです。

なんと、ポールのお店は、この悲劇の後、売上、利益、回転率すべての指標が向上し、チェーントップへとのし上がるのです。

──在庫を減らしたはずなのに、売上が伸びる。一見不可解な現象を分析してみると、そこからは意外な事実が見えてきたのです。

正直、土井は元バイヤーなので、知っている部分も多かったのですが、それでも一店舗の最適化が、チェーン全体の最適化へと進展する過程は、ワクワクしますし、会社全体を俯瞰する広い視野が身につきます。

お客様が幸せになり、取引先が幸せになり、そして自社の業績が上がる。

安易な取引先いじめではなく、全員が幸せになるバイイングとは何か、在庫管理とは何か。

先日ご紹介した『世界一わかりやすい在庫削減の授業』と併せて読めば、ビジネスでもっとも重要なスキルが身につくこと、請け合いです。

※参考:『世界一わかりやすい在庫削減の授業』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763199471/

地味なテーマではありますが、優秀な経営者人材になるためには、決して避けて通れないスキル。

ぜひ読んで身につけてください。

————————————————————
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
————————————————————

「本当に必要な在庫は、次に商品が補充されるまでに売れる分だけでいい」

「店に二週間分の在庫しか置かなかったら、商品の陳列棚は半分空になってしまうんじゃないですか」「その場合は、他のSKUで埋めればいいのです」

グプタにとって毎週少しずつ商品を送るのは、何もキャロラインに恩を売るようなことでもない。むしろ双方にとってとても有益なことなのだ。キャロラインにしてみれば、必要な商品を早く受け取ることができ、グプタにしてみても、三か月待って一度に大金が入ってくるのではなく、少しずつでも早めに毎週お金が入ってくるのだ。つまり、キャッシュフローがずっと円滑になることを意味している。融通を利かせたくなるのも当然なのだ

「他にも、同じような商品はありませんか。毎週少しずつでもいいから送ってほしいというような商品はありませんか。そういう注文がいくつかあれば、同じように少しずつ集めてコンテナをいっぱいにできるかもしれません」

「クロスシッピングは、在庫を余っているところから足りないところへ異動させることです。店舗レベルではクロスシッピングは、スタート時点でミスがあったことを意味しています。スタート時点で商品を送りすぎていたんです。でなければ、在庫が余ったりはしません。新しいやり方では、まず地域倉庫から店舗への補充時間がとても短いことに着目して、店に在庫を溜め込んでおくのはやめたんです」

「もし、すべてのSKUを一か所にまとめて置いておくことができれば、社内のロジスティックスの問題を解決できるだけでなく、キャロラインが抱えている問題も半分は解決できます」(中略)「そうなると、商品の購買依頼を起こすのは、中央倉庫だけでよくなります」

彼らのやり方が硬直しているのは、彼らに原因があるんじゃなくて、私たち買い手側に原因がある

「納期を守ることが、サプライヤーにとってメリットになるようにしないといけないな」

「ムチを使えないんだったら、アメを使えばいい」

「キャロライン、お前は、もうすぐ仕入れ担当ではなくなるんだ。だから、いつもいつも相手から一セントでも多く捻り出そうと考えるのは、やめてもらいたい。いま、お前は言ったじゃないか。サプライヤーに、パートナーになってほしいと持ちかけているところだと。パートナーというのは、利益を分かち合うものだ」

————————————————
『ザ・クリスタルボール』ダイヤモンド社 エリヤフ・ゴールドラット・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/ 4478011907
————————————————

◆目次◆
I 魔法のクリスタルボール
II 緊急事態発生
III 予期せぬ知らせ
IV 渦巻く疑念
V 説得工作
VI 次なる戦略
エピローグ

この書評に関連度が高い書評

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー