2008年11月7日

『君を幸せにする会社』天野敦之・著

【幸せと利益の追求、両方を実現する経営とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534044429

こんにちは、土井英司です。

本日の一冊は、公認会計士が書いた、幸せな会社を作るための指南書、それもストーリー形式の指南書です。

物語の主人公は、クマ太郎。リゾートホテルを経営しているクマ太郎。3年前に他界した父親から家業を引き継ぎ「クマの湯ホテル&リゾート」の代表取締役社長として約50名の社員を率いている。経営は極めて順調、仕事が楽しくて仕方がない。

しかし、そんなクマ太郎の会社も、数年前までは、赤字続きでいつ倒産するかもわからない状況だった。そして何より、経営者であるクマ太郎、そして従業員たちも決して幸せとは言えなかった…。

では、一体何がクマ太郎を変えたのか。本書には、人を幸せにするビジネスの条件と、その経営方法、そして経営者の心構えが書かれています。

ストーリーの中に、さりげなく管理会計のポイントや評価制度の注意点、そして数字や制度だけでは実現できない優れた経営の要諦が書かれており、じつに参考になります。

「サイコロジカル式マーケティングで売上を一〇倍に伸ばす!」など、ビジネス書好きには思わずクスッと笑える話も入っており、終始楽しく読み進めることができます。

現在仕事が楽しくない、という経営者、マネジメントに行き詰まりを感じているマネジャーに、ぜひ読んで欲しい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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会社は、どれだけ赤字が続いても倒産することはないが、資金繰りがショートすればたとえ黒字でも倒産する

「ポチさんが過労で入院してしまいました」
「なんだって?」
クマ太郎は、部下のポチに全幅の信頼を置いていた。クマ太郎の語る最新の経営理論を理解してくれるのは、社内ではポチだけだった。優秀で責任感の強いポチに、クマ太郎は色々と任せすぎていた。「たしかに最近少し元気がないと思っていたが、ポチ君は限界に達していたのか……」

「お客様第一主義って言っても、結局ノルマを達成できなかったら減給処分で、ノルマを達成した人が評価されるじゃないですか。お客様第一なんてそんなきれいごとに付き合ってられませんよ」

「よく知らないのだけど、最近あやしげなマーケティング手法を導入したでしょう。その広告に乗せられてお宅に行ったお客様が、広告と内容のギャップが大きすぎるといって、大クレームなんだよ」

社員を減らした以上、その社員が稼いでいたぶんの売上の減少は予想していた。しかし実際の売上減少額は、その予想額をはるかに上回っていた(中略)「先日のリストラですよ。パンジー君はたしかに営業成績はよくなかったけど、一生懸命がんばっていた。そのパンジー君をリストラしたことで、もうみんなやる気を失ってしまいました。みんな次は自分がリストラされるんじゃないかって、疑心暗鬼になってますよ」

「人はみんな幸せを求めている。人はみんな幸せになるために生きている。それなのに企業活動によって人が不幸になったら、わざわざ莫大なコストをかけて企業が活動する意味はないじゃないか」

「お金はなくても、お客様の幸せのために何ができるかを考えることはできるんだ。考えるだけならタダだもんね」

「社員からの信頼を取り戻すために、本気だってことを示さないといけない。そのためにはまずノルマを廃止することだ」

「きっと社内には、お客様や社員の幸せにつながらないけど惰性で続けてきた作業がまだまだあるはずだ。それらをなくして、お客様と社員の幸せにつながる仕事に時間と労力を振り向ければ、会社の利益になるだけでなく社員自身の満足度も高まる」

「あんなひどいことを言ってすまなかった」「いえ、僕は社長に感謝しています」(中略)「僕が何度ミスをしても、ずっと見守って叱ってくれたじゃないですか」

無理して相手を幸せにするのではなく、感謝の心をベースにして、自然に相手に与えたいと思う。だから、相手が期待どおりに反応してくれなくても、まったく気にならなくなったのだ

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『君を幸せにする会社』日本実業出版社 天野敦之・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534044429
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◆目次◆

第一章 苦悩
第二章 気づき
第三章 変化の胎動
第四章 本当に大切なこと
第五章 ビジネスにおける真理

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