2008年9月29日

『ヤンセンファーマ驚異のビジョン経営』関口康・著

【「知られざる超優良企業」の秘密】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492501703

本日の一冊は、三菱商事、ボストン・コンサルティング・グループなどを経て、ヤンセンファーマの代表取締役に就任、7年で同社の売上を3・5倍にしてきたという著者が、その「ビジョン経営」の実際を公開した一冊です。

土井は以前、『外資系トップの仕事力』という本で、外資系企業のトップ12人のインタビューを読みましたが、その中でもっとも印象に残ったのがこの関口康さんでした。

※参考:『外資系トップの仕事力』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733341/

厳しい口調ながら、仕事や経営の本質を突いた話、そして数字への執着。これは数字を出せる人だと、直感的に思いました。

本書は、そんな関口さんが初めて出した本ということで、自ずと期待が高まります。

で、その内容はどうかというと、確かに期待を裏切らない内容です。

全社員でクレドを作り、定着させるための工夫、プロジェクトの進捗を管理するための「ダッシュボード」システム、営業プロセスの因数分解で売上を倍増させる方法…。

全社一丸となって成長を目指す際に必要となる考え方と仕組み、そしてそれを実践させるためのノウハウが、具体的に示されています。

具体的ゆえに、管理職向けに限定されてしまう内容ではありますが、いつかリーダーになろうと思う人も、読んでおいて損はないと思います。

読み物としての面白さはいまいちですが、実践したい方にとっては、経営のヒントが満載の一冊です。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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会社を変えるときには、今までのやり方とは異なる新しい考え方を理解し、組織の中で率先して実行していく人たちが成功の鍵を握ることになります。そうしたキーマンを何人つくれるかが重要なのです

J&Jはクレドーを掲げることで、こうした短期志向経営の落とし穴から逃れることができた

クレドーが時代の変化にあわせて見直され、クレドー自身も進化を続けてきた

言葉や表現は時代を映す鏡です。真に伝えたいならば、”今”伝えるのに最適な表現を考えなければならない

クレドーというベースがあるから分権経営が可能なのです

長期的な顧客との信頼関係を築くことに成功した企業こそが、勝ち残る

◆仕事の質を高めるための六つのポイント
1.Focus=集中とスピード
2.Plan―Do―See
3.「考える力」を磨く
4.できない理由ではなく、どうしたらできるかを考える
5.「会議」はなるべく少なく、内容を濃く
6.「平等」ではなく「公平」に処遇する

「訪問規制があるのは、あなたが担当している病院の何%なのか。一〇〇件のうちの五〇件なのか、それとも一、二件なのか」MRは面食らってしまいます。一、二件の話をあたかも八割の病院がそうであるかのように語る人の中には、「これは言い訳できない」とハッとしたMRもいたことでしょう

売上倍増の秘訣は営業プロセスの因数分解

抗精神病剤の『リスパダール』については従来、幻覚や妄想が出る陽性症状よりも、意欲の低下や気分の落ち込み等がみられる陰性症状のときに有効な薬として医師に情報提供してきました。ところが、医師へのインタビューやアンケートの結果、実際にどの抗精神病剤を使うかを判断するときの、第一プライオリティは陽性症状だった

単に「前年比○%増」と言うのでは、会社も社員もあまり変わらない。そこで、ヤンセンにはこれだけの成長ポテンシャルがあるということを将来の売上目標の数字で示そうと考えたのです

ビジョンを「ビジョンステートメント」として文章化したのは、キャッチコピーのようなキーワードだけのビジョンでは、やるべきことを具体的に思い浮かべることができにくく、そして何よりも、ビジョン策定に関わったすべての人の思いが正しく伝わらないと考え
たからです

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『ヤンセンファーマ驚異のビジョン経営』関口康・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492501703
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◆目次◆

序 章 ビジョンが持続的成長を可能にする
第1章 経営は科学できる
第2章 クレドーを原点に改革をはじめる
第3章 営業を科学する
第4章 企業風土を改革する
第5章 強い組織を創り出す
第6章 「良い会社」を実現する

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